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てらまち・ねっと



 先日8月6日、東京電力が福島第一原発事故の調査の追加報告を出した。
 炉心溶融(メルトダウン)した3号機では、核燃料のほぼすべてが溶け落ちた可能性が高い、とした。

 7日朝の東電のウェブサイトには、データが出ていなかった。出張から昨夕帰ったので、今朝、見てみた。
 以前の報告では、6割程度の核燃料が溶け落ち、床面を20センチ溶かした、とされていた。
 図を見ていくと、格納容器床のコンクリートを最大68センチ溶かし、容器外殻の鋼板まであと26センチ。
 現状予測が「事態の重篤さ」を認めたことで、廃炉のための作業の困難さが改めて明らかになった。

 その報告書にリンクし、象徴的な部分や図を切り取った。
 ビジュアルで分かりやすかったのは、東電の報告書より、NHKのニュースだったので、そのショットの何枚かを記録しておく。
 「最も深刻なケース」との専門家のコメントも流している。

 いずれにしても、これだけ困難な「廃炉作業」。原発推進をいう人たちが信じられない。

 ところで、今日から本の著者・再校正の予定。
 10時着便で編集者から校正原稿が届くてはず。ゆっくりした台風で、外仕事ができないから、いいタイミング・・・か。

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●東電公式ウェブサイト/ プレスリリース 2014年
      「福島原子力事故における未確認・未解明事項の調査・検討結果~第2回進捗報告~」について/平成26年8月6日 

・・・・・・・・(略)・・・
 別紙
 ★「福島原子力事故における未確認・未解明事項の調査・検討結果のご報告~第2回進捗報告~」(訂正版)(PDF 704KB)PDF

23頁
解析には不確かさがあるものの原子炉格納容器内に留まるとの解析結果


燃料が全量落下したと仮定した場合の解析


 ★○「福島第一原子力発電所1~3号機の炉心・格納容器の状態の推定と未解明問題に関する検討第2回進捗報告」(報告書)(PDF 22.7MB)

添付 2-6
1 号機においては、3 月 12 日 19 時 04 分に原子炉への連続的な海水注水が開始さ
れるまでの間に、溶融した燃料が格納容器床面へと落下した可能性が高い。
溶融燃料が十分に冷却されない場合、溶融燃料と接触した格納容器床面のコンクリ
ートが融点以上まで熱せられることによりコンクリートが分解するコア・コンクリー
ト反応が生じる。
・・・・しかしながら、実際に 1~3 号機においてコア・コンクリート反応がどの程度進展
していたか、事故進展にどの程度の影響を与えていたかは、不確実さが大きく、明ら
かにする必要がある。

添付 2-11
実際は、その後のプラント状況
から原子炉水位は非常に低い位置にあることが推定され、原子炉圧力容器は破損して
いる可能性が高い。さらに 3 号機は、RPV 圧力低下後の HPCI の注水が十分でなく、
炉心損傷がより早い時間に起こっていた可能性が考えられる。
事故進展の最終結果となるデブリの位置は依然不明な点が多く、これが廃炉作業へ
の重要なインプットとなるため、今後とも PCV や RPV の内部調査研究開発プロジェ
クト等の調査結果もふまえ、検討を進める必要がある。

(以下、報告書資料内訳)
・本文(PDF 865KB)PDF (※第2回進捗にて内容更新あり)
 ・・・・・・・・(略)・・・

●3号機 大部分の燃料が溶融落下の解析結果
       NHK 8月6日 19時22分
 東京電力福島第一原子力発電所の事故の検証で、3号機では、これまでの推定より早く燃料が溶け出し、大部分が原子炉から格納容器に溶け落ちたとする新たな解析結果がまとまりました。専門家は、今後の燃料の取り出しがより難しくなるおそれもあると指摘しています。

 3年前の原発事故を巡り、東京電力は未解明の問題の検証を続けていて、6日、一部の検証結果を公表しました。
このうち、3号機では、バッテリーで動いていたHPCIと呼ばれる緊急用の原子炉の冷却装置を事故の2日後の3月13日の未明に運転員が手動で停止し、ポンプによる注水に切り替えようとしましたが、うまくいかず、原子炉の冷却の遅れにつながったと政府の事故調査・検証委員会で指摘されました。









これについて、東京電力が原子炉の圧力などのデータを分析したところ、HPCIは手動で停止するより前の3月12日午後8時ごろには機能を失ったとみられ、解析の結果、これまでの推定より5時間余り早い3月13日の午前5時半ごろから燃料が溶け始めて、翌14日の午前7時ごろには原子炉の底を突き破り、大部分が格納容器にまで溶け落ちた可能性があると分かったということです。これまで、3号機で格納容器に溶け落ちた燃料は、一部と考えられていました。

また、今回東京電力は、消防車を使った注水が行われた2号機の原子炉内で燃料と水が反応して水素とともに大量の熱が発生し、メルトダウンに拍車をかけたという新たな解析結果をまとめました。
東京電力は、原子炉の水位が下がって燃料がむき出しになるような深刻な事態になった場合、迅速に十分な注水ができなければ、かえってメルトダウンを進めてしまうことを示しているとしています。

専門家「廃炉作業への影響大きい」
東京電力が行った新たな解析結果について、原子炉の解析に詳しいエネルギー総合工学研究所原子力工学センターの内藤正則部長は「今回、東京電力は、ほぼ100%の燃料が圧力容器(原子炉)を突き破って下に落ちたとしているが、大きめの評価で最も深刻なケースとみるべきだと思う」と話しています。

そのうえで、今後予定されている溶け落ちた燃料の取り出し作業については、「圧力容器の下には円筒状のコンクリート製の部分があり、突き破って出てきた燃料がこの筒に収まっていれば、その中で回収すればよいが、今回の解析のように溶け落ちた量が多く、筒の隙間から格納容器の広い範囲に出ているとすれば、取り出す手順や方法が複雑になるおそれがあり、廃炉作業への影響は大きいと思う」と話しています。

●核燃料ほぼ全量落下 福島3号機 廃炉一層困難
         東京 2014年8月7日
 東京電力は六日、福島第一原発事故で炉心溶融(メルトダウン)した3号機について、核燃料のほぼすべてが溶け落ちた可能性が高いとする解析結果を発表した。これまでは溶け落ちた量を六割程度とみていた。1号機でもすべての核燃料が溶け落ちたとみられており、廃炉のための核燃料の取り出しは、さらに難しくなった。

 解析結果によると、3号機では従来の推定より約五時間早い、二〇一一年三月十三日午前五時半に核燃料が溶け始め、翌日の午前七時ごろには圧力容器の底を突き破り、格納容器に落ちた。

 格納容器床のコンクリートを最大六十八センチ溶かし、容器外殻の鋼板まで二十六センチに迫っていた。これまでは最大63%の核燃料が溶け落ち、床面を二十センチ溶かしたとみられていた。
 3号機では一一年三月十三日未明、緊急用の冷却装置を運転員が手動で止めた後、ポンプ注水をしようとしたがうまくいかず、冷却の遅れにつながった。

 その後の調べで、前日の十二日午後八時ごろに冷却できなくなっていたと分かり、東電が解析し直していた。
 原子炉への注水で温度が下がったことから、東電の担当者は、圧力容器の中に核燃料の一部が残っているとみているが「核燃料の取り出し作業では、相当な量が落ちていることが前提となる」と説明した。

 一方、2号機では事故当時、炉内の圧力を下げられないまま消防車で注水したため、核燃料と水が反応して大量の水素と熱が発生。注水が中断し、核燃料の溶融を促したと分析した。

 解析結果と原発の新しい規制基準との関わりについて、原子力規制委員会事務局は「一般論だが、福島事故の教訓として得られる知見があれば、基準の見直しを図っていく」とした。

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