暑い日が続きますが、いかがお過ごしですか?
今年も、ブログエアコンを稼動します。恐い話が苦手の人は記事をスキップしてください。
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電車が早朝の駅のホームに到着。ぼくは通勤中の電車の吊革につかまって、駅のホームのその窓から見える朝の景色を眺めていた。
駅からまっすぐ、長い登り坂が続いている。その街も駅裏が開発されていて、不釣り合いなマンションの建設がはじまったようだ。舗道の片側は建設中マンションの工事フェンスで遮られている。
人気のない早朝の坂道を、その子は薄いグレーの襟元のセーラー服を着て、手にはなにやら重そうな鞄を持って登っていた。遠目にも、曇り空の下の登り坂がかなり蒸暑そうに見える。
車内でお年寄りに席を譲る女子高生の声が聞こえ、ぼくはそちらに目をやった。数人の女子高生たちがぼくのそばのシートに腰かけていて、そのなかの一人の子が電車に乗り込んできた年輩の女性に席を譲ろうとしていた。
彼女たちのセーラー服も薄いグレー。さっき、電車の窓から見えた女子高生と同じセーラー服だった。
・・・近くに高校があるんだろうなと、その時はそれしか思わなかった。
同じ高校の生徒かなと思って、さきに窓から見えた女子高生のほうに視線を戻した。だが、目を離したわずか数秒の間に女子高生はいなくなっていた。舗道の片側は建設中のフェンスで遮られているから、彼女はどこに行かれるはずはない。まるで煙のように消えてしまったように、道路からはだれもいなくなっていた。
・・・ん?・・・消えるなんてありえない。
次の駅で乗り換えのために電車から降りようとした時、電車に乗ってた女子高生たちの一人が持っていた紙袋から、彼女たちの年齢にはふさわしくない、白菊や紫のキキョウの花束がのぞいていることに気が付いた。まるでお葬式に添える花束のよう。。
電車から降りて、駅のホームの窓からもう一度坂道を見て、女子高生の姿を探したが、そこからは道路わきのフェンスに遮られて道路は見えなかった。ただ、8月の曇り空が頭上に広がっていた。・・・飛行機雲なんてさ、見えやしないよ。
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