ごきげんようでござる!
「超生命体トランスフォーマー ビーストウォーズⅡ」は、日本でのビーストウォーズ人気が高まり、米国での新シリーズ展開期間までの穴埋めとして急遽製作された日本オリジナルのシリーズは玩具の大部分は日本未販売のビーストウォーズやマシンウォーズ及びG2商品などなどで構成されており、完全新作であるライオコンボイ(C-16、ライオコンボイ、2980円)などはアニメ放送開始に間に合わず、アニメ本編での当初のは行方不明などという楽屋落ち的なストーリーだったでござる。 (笑)
そこで今宵は、ライオコンボイ総司令官(サイバトロン宇宙警備隊・部隊指揮官)の不在をサポートした副指令のアパッチ(C-12、アパッチ、2280円)の紹介でござる!
本品は1998年に「ビーストウォーズⅡ」商品として単品販売とメガストーム(D-12、メガストーム、2980円)との対決セット(VS-12、大砲の対決、5200円)の2種が販売されたでござるが、商品自体は1997年に海外で販売されたバムームをそのまま箱と名前及び玩具設定を変更して販売された商品でござる。
本品は前シリーズの司令官コンボイ(C-1、コンボイ、2980円)がウルトラサイズで販売されたゴリラである為か同じ類人猿であるマンドリルもリーダーに近いメガサイズで販売されたでござる。
う~む・・・ マンドリルがメガサイズでバッファロー(C-13、ビッグホーン、1500円)がデラックスサイズなのは納得がいかないでござるが、商品サイズは人気に比例していたりするので、日本での人気動物が海外でも人気という訳でもない文化の違い実感させられる商品でござる。 (笑)
しかも、マンドリルのイメージも異なるようで、海外設定ではゲリラ戦スペシャリストでマクシマルズ(日本名、サイバトロン)屈指の荒くれモノで密林では敵なしのようでござるが、日本設定だと普段は冷静沈着な重鎮でござるが、キレると牙をむくエキセントリックな性格で酒癖(オイル癖)の悪い親父キャラなのでござるよな。
商品も日本人がサルに懐くユーモラスナイメージよりも凶暴なイメージで設計されており、マンドリルの右耳を押すと下あごが開き目をむく、かなり怖いギミックを内蔵しており、更に背中のレバー操作で口内の大砲(アパッチバズーカ)が迫出しミサイルを発射する強烈な玩具なのでござるよな。
しかも、ビーストウォーズ商品では珍しく予備ミサイルも付属し、口内に2本収納が可能なのでござるが・・・
誤飲防止の為に長いミサイルを搭載せねばいけない安全対策のはずが、マンドリルの口内にミサイルと武器を収納するブラックユーモアーは流石というか皮肉が利きすぎているでござる。 (笑)
う~む・・・ 日本人向けでマンドリルを設計していたらメガサイズにも成らなかったでござろうな?
さてさてロボットモードのデザインは同じ類人猿のコンボイとの差別化もあり、身軽そうな体系と胸部のミサイルボット(アパッチランチャー)や背中に背負った武器・ミサイルなどの造形はゲリラ戦スペシャリストの役職にふさわしく、数あるビースト戦士のなかでもモヒカンでたるんだシワ顔は怖い部類の悪人顔でござる。
まあ、日本側はアパッチの顔を頑固親父と捉えたようでござるが、日本名のアパッチは何だかアパッチ族を侮蔑したような感じでござるが・・・ 捉え方の違いでござろうな?
しかしまあ、海外名のバムームもヒヒ(Baboon)と砲声(Boom)の合成語らしいでござるからヒネリがないでござるかな?
さて、日本設定でのアパッチは、その昔、訓練時代にライオコンボイに助けられた事があり、以来ライオコンボイへの忠誠心は揺ぎ無いものとなったそうでござるが・・・ この二人って同期なのでござろうか?
明らかにアパッチの方が老けているのでござるが・・・ 当時は立場が逆だったとか?
う~む・・・ 考えれば面白い人間関係になるのが「ビーストウォーズⅡ」の魅力でござるな。
まあ、接近格闘戦を主体とするライオコンボイを強力な火器で援護アパッチは良いパートナーであり、まったくのイエスマンではなく自分の意見も主張する良い関係のようでござる。
「ビーストウォーズⅡ」がヤオイ好きのお姉ちゃんに人気が高かったのも納得できるでござる。 (笑)
ロボットモードでの商品ギミックは背中に収納されたアパッチバズーカにミサイルをセットして発射させる他にはアパッチランチャーに収納された砲身を引き出すことが可能でござる。
なお、アパッチバズーカは口内収納式でござるから、面白みのないデザインでござるが、持ち方を逆にすればトンファーぽくなるでござる。
しかし、残念ながら商品はクセのある開き手でござるから逆手に保持できないのでござるよな。 (残念)
更にアパッチにはメガサイズ商品に採用された第3形態のアタックモードが組み込まれており、日本版アニメでは隠し必殺技として披露したのが印象深いでござる。
そう! アパッチの怒りいが頂点に達した時!
本人すら知らない封印が解かれる!
それが、究極の砲撃形態!
アングリーファイヤーでござる!
アパッチも持つ火力武器すべてを集中させる真のアタックモードでござるが・・・
そのデザインは内側から崩壊した物体Xでグロいとしかいえないでござるよな。 (笑)
なお、説明書の変形順はビーストモード→アタックモード→ロボットモードの順で変形レベルも難しい方に分類いされるでござる。
設定では、アタックモード展開中はアパッチの記憶が全くないそうで、アパッチ自身も自分の意識で故意に変形できないそうでござる。
はた迷惑な必殺技でござるが、早々簡単に必殺技を連発されても有り難味がないので拙者的には賛成でござるな。
なお、商品のアタックモードでは専用の頭部が造形されているでござるが、ミュータントヘッド(ビーストマスク)に相応する進化したギミック(?)らしいでござる。
まあ、設定上ライオコンボイ部隊最強の火力を有したことで、戦車であるメガストームとはライバル関係の商品と成ったのは恐ろしい偶然でござる。
そう、「ビーストウォーズⅡ」商品は別シリーズの玩具を組み合わせて急増したシリーズながら、人間関係や商品のライバル関係など考え抜いて組み立てられている侮りがたいシリーズでござる。
まあ、アニメ本編の完成度は抜きにしてもDVDかBlu-rayでBOX化してもらいたいでござるよな。