「野の花診療所」の徳永進先生のご講演に笑いかつ涙した
午後は代休をいただいて、「岡山済生会総合病院 緩和ケア病棟開設10周年記念講演会」が開催され、「野の花診療所」の徳永進先生が講師であり、聞きに行かせていただいた。
徳永先生は、現在山陽新聞にエッセイ「医師の目・人の目 野の花の人々」を連載されており、今日も第43回「漁師気質」が掲載されている。読むだけで、涙が出る。
徳永先生のご著書は何冊も読ませていただいたが、ご講演を聞くのは二回目だ。先生の軽妙な語り口、そして人と自然を愛しくてたまらない感じのお話に引き込まれていき、あっという間に公演時間が終了する。今日も、そうだった。
先生のお話を聞くと、「死は決して恐いものではなく、自然なもの」と肩の力が抜ける。死の際には、「臨終」は「終わり」で使いたくないとして、「息を引き取られてました」という言葉を使われているとのことだ。次の世代が、「引き取っている」のだそうだ。
先生のご講演は、まさに笑いと涙にあふれるが、私の前や横の方は、ずつとハンカチを目に当てられていた。済生会の「緩和ケア病棟」は10年間で、1,800人の方々が人生の総決算をされておられるとのことで、そのご家族だろうかとも思った。
ところで、今日のお話しの中で、先生は「穢れて汚れて間違った人生の中で唯一清い時」と、先生自身の人生を語られた。この「穢れて汚れて間違った人生」を、今後私も使わせていただこうと思う。
今日の閉会のご挨拶では、来年も先生のご講演を快諾いただいたとあり、私も来年を楽しみに過ごしていきたい。
公演終了後は、いつものようにサイン会で、二冊もお願いした。