法務局の地方移管に関する意見書（日弁連）

法務局の地方移管に関する意見書 by 日弁連
http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/report/100917_3.html

　当を得た意見である。

武富士が会社更生法適用申請へ（１２）

　昨日（１１日）の日経朝刊１４面に，法務インサイド「武富士破綻 過払い債権、揺れる判断」がある。骨子は，次のとおり。


・過去に消費者金融に会社更生法を適用した例としては，アエル及びティーシーエムがあるが，これらのケースでは，過払い債権を「共益債権」と認定し，１００％弁済を可能にした。

・同じく会社更生手続を利用したロプロ（旧日栄）のケースでは，過払い債権を「一般債権」とした。一律３％という低い弁済率となり，債権届出期間内に届け出がなかった約６０％の債権が失権した。

・過払い債権を含む武富士の一般債権のカット率は，８０～９０％程度と試算される。

・民事再生手続を利用したクレディアのケースでは，少額債権（３０万円以下）を１００％弁済とした。また，期間内の届け出が全債権者の数％の１万人に満たなかったため，「債権の時効の１０年間は弁済する」旨を再生計画で定めた。

・会社更生手続では，債権届出期間内に届出がない債権は，失権する。しかし，民事再生手続では，債権届出期間内に届出がなくても，再生債務者側が認めた債権などは，弁済することが可能である。

・信託銀行に「信託」を原因として債権譲渡された債権の取扱いが一つのポイントとなる。

家賃滞納１９年，連帯保証人への請求はOK?

朝日新聞記事
http://www.asahi.com/housing/news/SEB201010100018.html

　大分県宇佐市が，市営住宅の居住者が家賃を１９年間滞納していたとして，賃借人及び連帯保証人に対して，約３００万円（賃料１４８万円，遅延損害金１５１万円）を請求する訴訟を提起し，勝訴したという。

　法的には，連帯保証人に対する請求が認められるのはもちろんかもしれないが，ここまで放置した挙句の連帯保証人に対する請求は，信義則に反するように思われる。

　また，滞納額が巨大過ぎる。いずこの自治体も同じ問題に頭を悩ませているようであるが，営利事業ではないにせよ，適正に管理し，賃料を収納する感覚の欠如は，問題である。

武富士が会社更生法適用申請へ（１１）

静岡県司法書士会ＨＰ
http://shizushihotakefujitaisaku.web.fc2.com/#setumeikai

　先週開催された債権者説明会（大阪，東京）の速報版が掲載されている。

　東京地裁への要望書提出など，迅速な動きですね。

【余談】
　京都司法書士会が１０月６日～８日に開催した「武富士１１０番」は，相談件数２０１件だったとのこと。相談員の皆さん，お疲れ様でした。