司法書士内藤卓のLEAGALBLOG

会社法及び商業登記に関する話題を中心に,消費者問題,司法書士,京都に関する話題等々を取り上げています。

敷引特約と消費者契約法第10条(最高裁判決)~高過ぎなければ有効

2011-07-12 17:26:41 | 消費者問題
最高裁平成23年7月12日第3小法廷判決
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=81499&hanreiKbn=02

「消費者契約である居住用建物の賃貸借契約に付されたいわゆる敷引特約が消費者契約法10条により無効ということはできないとされた事例」

 敷引金の額は,賃料の3.5倍に程度にとどまっており,高額に過ぎるとはいい難く・・・十分「高額に過ぎる」と思われるが。

 岡部裁判官の反対意見もぜひご覧ください。



「これを本件についてみると,前記事実関係によれば,本件契約書には,1か月の賃料の額のほかに,被上告人が本件保証金100万円を契約締結時に支払う義務を負うこと,そのうち本件敷引金60万円は本件建物の明渡し後も被上告人に返還されないことが明確に読み取れる条項が置かれていたのであるから,被上告人は,本件契約によって自らが負うこととなる金銭的な負担を明確に認識した上で本件契約の締結に及んだものというべきである。そして,本件契約における賃料は,契約当初は月額17万5000円,更新後は17万円であって,本件敷引金の額はその3.5倍程度にとどまっており,高額に過ぎるとはいい難く,本件敷引金の額が,近傍同種の建物に係る賃貸借契約に付された敷引特約における敷引金の相場に比して,大幅に高額であることもうかがわれない。
 以上の事情を総合考慮すると,本件特約は,信義則に反して被上告人の利益を一方的に害するものということはできず,消費者契約法10条により無効であるということはできない」

cf. 平成23年3月25日付「敷引特約,高過ぎなければ有効(最高裁判決)」
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武富士のスポンサーが資金調達で難儀

2011-07-12 10:32:11 | 消費者問題
ダイヤモンド記事
http://diamond.jp/articles/-/13068


 武富士のスポンサーに選定されたA&Pファイナンシャル社が,資金調達で難儀しているという。調達できなければ,破産手続による清算もあり得る?
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商業登記規則及び債権・動産譲渡登記規則の一部を改正する省令案

2011-07-12 10:18:02 | 会社法(改正商法等)
「商業登記規則及び債権・動産譲渡登記規則の一部を改正する省令案」に対する意見募集
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=300080080&Mode=0

 登記情報交換システムを利用した登記事項証明書等の交付の請求における情報量制限(情報量が300キロバイトを超える場合には,当該請求をすることができない。)を解消するため,所要の改正を行うものである。

 施行期日は,平成23年9月頃の予定。

 意見募集は,平成23年8月10日(水)まで。
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