tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

2022年2月「平均消費性向」微増

2022年04月07日 15時34分56秒 | 経済
4月5日、「家計調査報告」の2月分が発表になりました。

1月の家計調査が年末までの鬱憤を晴らすような動きを見せたので、続いて2月も消費の活発化が続くかと注目していましたが、些か当て外れで、落ち込みとまではいかないまでも低調に終わったようです。

1月から一部に予想されていたオミクロン株の感染増加で、いわゆる第6波の襲来が影響したのでしょうか。

2人以上所帯の消費支出は対前年同月比で名目値2.2%の増加、一方物価にはインフレ傾向が表れ始めたようで実質値は1.1%の増加にとどまっています。

伸びているのは原油価格上昇の影響が出て来ている水道光熱費、自動車関係費のガソリン代が入る交通通信費、教養娯楽関係費(宿泊代等)ぐらいでガソリン代、灯油代の上昇に名目値が押し上げられたもの中心です。

それ以外のほとんどの費目では1月は増加、2月は減少になっています。オミクロン株は感染力は強いが重症度は低いなどといわれても、やっぱり、消費行動はかなり影響を受けるのでしょうか。

収入と支出の解る勤労者所帯(2人以上)を見ますと、可処分所得は名目1.2%の増加、消費支出は1.6%の増加で、平均消費性向は、63.3%でかろうじて前年同期の63.0%を0.3ポイント上回りました。

これでは、消費意欲が維持されたというべきか、それとも、原油価格上昇の影響で、否応なしに光熱費やガソリン代が上がったから支出が増えたのか解らない(たぶん後者)といったところでしょうか。

この様子では、第6波の高止まり、さらに同じオミクロン株でもBA1からBA2で第7波が危惧される状態と、それに加えてウクライナ問題も長引きそうな様相もあり、日本経済についても、もう少し辛抱の日々が続きそうな気配です。

ウクライナの人たちの苦難を思い、それぞれに出来る援助を心がけながら、心置きなく日常の生活、経済活動ができる日を待つ心の準備が改めて必要になるような気がします。