今日の新聞によると、自家用車の販売が昨年対比1.9倍になったとのこと。トヨタは、実に2.9倍。昨年の3.11ショックにより大幅な減産があったものの、サプライチェーンが回復、自動車生産もかっての波に乗りつつあるこ、そして日本の基幹産業が復活しつつあることは、本当に喜ばしいことです。
一方で、日産では、中国市場にターゲットを置き、中国人が好む自動車を開発していくという報道。14億人を抱える人口、中間層が劇的に増大している現状からすると妥当な戦略戦術ということが出来ると思います。10倍以上の市場があるわけですから、経営としては当然のことだと思います。静粛性、環境対応、コンパクトなど日本人が好む自動車仕様が、だんだんと中国仕様に変わっていく・・・少し複雑な気分です。
しかしながら、次のステージは、EV。電気自動車です。
部品点数は、レシプロエンジン車の半分以下。日本の強みでもある「すりあわせ」技術もそれほど必要ないということです。新興国が得意なモジュラー技術さえあれば、何とかなるとのこと。とすれば、韓国や中国、ベトナムやタイ、ミャンマーなどが自動車生産大国になるのも、もう目の前です。日本の独自技術でもあるハイブリッド車が消えてなくなる日も近いかもしれません。
アジアシフトや現在の円高が続くとすると、日本の自動車産業も大ピンチ・・・。次のステージのかじ取りが求められます。個人的には、大人もうなるような高い品質の車、ジャパンブランドが活きる車と考えていますが、そのブランドポジションの獲得も中途半端な努力では難しいと思う昨今です。
それでも世界市場の中で生き抜いていかなければならない日本の事情。
今こそ、首から上を使ってガンバる・・・知恵やアイデアが出し続けられる・・・そんな国を作っていかなければ、東アジアの小国にとどまることになります。ガンバレ!ニッポン