この本は、今年6月に発刊された一冊ですが、なぜか「積読」になっていました。
ポカポカ陽気の日曜日・・・手に取り、読み始めました。
面白い・・・。
経営の成功の秘訣は、コレだ!というアプローチではなく、経営現場の苦労や悩み、それをオブラートに包むことなく、ストレートに独白されている・・・。
少し反則気味ですが、時代の最先端を走るITC企業のホンネ部分を知ることが出来ます。
「不格好経営 チームDeNAの挑戦」 南場智子著
1600円+税 日本経済新聞社
南場さんは、世界最高レベルと言われるマッキンゼーのコンサルタント出身。
当時は、大前研一さんが代表として活躍されていました。
同書の中には、「言うのと、やるのは大違い」という記述がありますが、
経営コンサルタントと経営者の決定的違い、というものを明快に言及されています。
目次
1.立ち上げ
2.生い立ち
3.金策
4.モバイルシフト
5.ソーシャルゲーム
6.退任
7.人と組織
8.これから
第1章から第3章までは、週刊新潮を読んでいるようなホンネトーク。
ここまで書いていいの?といった結構赤面の記述。
自分自身として、最も役立ったのが、第7章の「人と組織」。
「社長の時間の使い方」「コンサルタントと事業リーダーの違い」「優秀な人の共通点」「MBAは役立つか」「社員の卒業について」・・・。
DeNAの急成長のベースが、ここにあるような気がしてなりませんでした。
女性経営者のニッポン代表と言える南場さんですが、本書を読む限りはジェンダーを感じさせません。
男女関係なく、優れた経営者は、志と信念、ぶれない芯といったものがあるように感じました。
しいて言うと「執行力」。
実践、実行し続けていく姿勢とマインドが、成功に結びついたと感じた次第です。
個人的には、今から社会に旅立つ若者に読んでいただきたい一冊だと思いました。
いい中学に入り、いい高校に入り、いい大学に入り、いい会社に入れば、一生安泰・・・すでにそのルートは崩れているのですが・・・。
それでも、それをメインストリームと信じ、ひたすら机にへばり付く・・・。
(自分自身も、学校でその選択肢しか与えられませんでした・・・)。
道は、それだけではないことを知るにも、良い本だと思った次第です。