能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

ゼロからはじめる 起業のお金 必ず知っておきたいこと100 起業というシミュレーション

2014年03月23日 | 本と雑誌

ゼロからはじめる 起業のお金 必ず知っておきたいこと100

小坂英雄著 あさ出版 1500円+税


帯のキャッチコピーは「お金の知識が成功のポイント!」。

元銀行員の小坂さんの強みを一冊にまとめたのが同書。

真面目で丁寧な著者の姿勢が伝わってきます。

小坂さんは、起業経営研究所を主催する行政書士。

1974年生まれの若手コンサルタントです。

若いコンサルタントが増えることは、産業界にとっても、とても良いこと。

業界、地域の活性化のためにも必須だと思います。


今やサラリーマン大国となった日本。

今から150年前までは自営業者が支える国でした。

江戸時代はリーマンとしての武士、それ以外の農・工・商は独立事業者・・・その比率は八割以上。

翻って現在は被雇用者としてのサラリーマンは八割以上・・・全く逆転しているのです。


企業の開業率が廃業率を下回るようになって数十年・・・。

産業界の活力がどんどん低下しているように思います。

そういえば、受けてきた教育も受験一辺倒。主要科目たる英語、数学、国語が出来れば普通科へ、そうでなければ工業科、商業科へ・・・。

いい中学、いい高校、いい大学、いい会社・・・そして老後は年金で優雅に生活・・・もはやそういった状況は成り立たなくなっていますが、当時多くの人が必死に取り組んでいました。

そこから途中でズレていった自分が、今あるのですが・・・(笑)。


自営業者を育成するための教育というものがあっていいような気もします。

ちょっと横道にそれましたが、本書にあるような内容は、少なくとも義務教育の時に提示されてもいいのではないでしょうか?

全員が立派なサラリーパースンになることだけが唯一の価値ではない、得意技を活かして自営していく道もあるよという選択肢があっていいと思います。

起業に限らず、企業経営の中心となる「お金」をキチンと押さえるには最適な一冊だと思います。


目次

第一章 起業の前に考えておくお金のこと

第二章 起業に必要なお金のこと

第三章 起業資金を用意する方法

第四章 できるだけお金をかけずに起業する方法

第五章 会社を設立するときに考えておくお金のこと

第六章 できるだけお金をかけずに営業する方法

第七章 起業後に必要なお金に関する事務

第八章 起業後に必要な会計経理のこと

第九章 最低限知っておきたい税金のこと


自分の持つ能力やスキルを活用して、起業というシミュレーションをしてみるのもなかなかオツなものだと思います。


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