今日から2月です。
なかなかアグレッシブなコピーです。
今日から2月です。
岩波新書から倒産法の新刊が出版されました。
御年76歳の伊藤眞東大名誉教授が書かれた一冊です。
岩波新書からは裁判官出身の高木新二郎さんが書いた名著「事業再生」があります。
「倒産法入門」を読んで実務的な「事業再生」を読めば、事業破綻に関わる法的な基礎知識を習得することが出来ると思います。
倒産法入門 再生への扉
伊藤眞著 岩波新書 800円+税
伊藤眞さんということで、伊藤塾の伊藤さんかと思いましたが、同書は東大名誉教授の伊藤さんの著作。
大御所だからこそ書ける入門書です。
目次
第1章 倒産とは?
第2章 総財産と総債権の清算?破産
第3章 誰もが利用できる民事再生
第4章 最強であるがゆえに 会社更生
第5章 協定にもとづく株式会社のDIP型清算 特別清算
第6章 手続開始によって変わる風景1 法的整理は誰の利益を実現するか
第7章 手続開始によって変わる風景2 契約関係の変容
第8章 管財人の強腕 否認権の行使
第9章 優先的地位の処遇 担保権と特定財産上の担保
第10章 互いに同種の債権を持ち合う二人の関係 相殺に対する法的整理の規律
倒産法の基本を、わずか166ページで分かりやすく解説された同書。
破産法などは、数ある法律の中でも最も難解な法なのですが、伊藤先生の手にかかると本当に腑に落ちるまで理解が進みます。
また、民事再生法や会社更生法についても、新たな視点を指摘されており理解が進みます。
コロナ禍の中、政府のバックアップが途切れれば、この国の中小企業、大企業も含めて大きな痛手を受けることになります。
ゾンビ企業は淘汰されればいいという言質も出ているようですが、個人的には経営革新を進め、倒産法などを活用した事業再生の方に舵を切るべきだと考えています。
法律用語を極力使わず、法学部で学んだことのない人でも分かるように解説されている同書。
すべてのビジネスパースンにお薦めの一冊です。