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不格好経営 チームDeNAの挑戦 南場智子さんの自叙伝・・・GAFA超えを目指すスタートアップ大企業

2024年06月04日 | 本と雑誌

先輩のコンサルタントから娘さんの結婚について相談されたことがあります。

「息子は東大を出てメガバンにいたんだけれど、転職して知らない会社に転職したんだよ」

その時、はじめて「ディーエヌエー」という会社を知りました。

今では、先輩の娘さんの旦那さんは大富豪になっているのだと思います。

 

マッキンゼーのパートナー(役員)コンサルタントだった南場智子さんが数名の同僚とともにスタートアップしたDeNA。

1999年創業・・・わずか四半世紀で世界に羽ばたく企業になりました。

今では、プロ野球球団ベイスターズを所有する大企業になっています。

DNAに「e(電子)」を挿入してDeNAという社名にしたそうです。

不格好経営 チームDeNAの挑戦

南場智子著  日本経済出版  1600円+税

 

南場智子さんは、スーパーエリート。

津田塾大学から外資コンサルのトップ・マッキンゼー社に入社、ハーバードビジネススクールでMBAを取得。

そこからマッキンゼー社のバートナー(役員)に就任します。

その地位を捨てて、スタートアップ企業を創立。

リクルートやソニー系の企業ソネットから出資を受けての堂々の船出だったようです。

創業当初から高偏差値の優秀な若者を次々と採用。

アドホラシー、フラットな人事制度で社員をインスパイアし、権限移譲して仕事をまかせていきます。

 

同書には、「熱病」と書かれていましたが、安定した地位を捨てて、荒海、ベンチャーの世界に飛び込むのは本当にすごいことだと思います。

設立したばかりの頃は、会社に泊まり込む日々が続いたそうです。

マンションの一室に寝袋やアルミシートを持ち込んでいたそうです。

これは、スティーヴ・ジョブズやビル・ゲイツなどがガレージでビジネスを立ち上げたシーンと同じですね。

著書名の「不格好経営」。

著者は言います。

「経営とは、こんなにも不格好なものなのか。だけどそのぶん、面白い。最高に。」

チーム作りの難しさ、資金繰りや出資要請など、靴底をすり減らしながら会社を存続、成長させていく場面は、感動的です。

机上の空論など簡単に跳ね返されてしまうスタートアップの世界。

立ち止まれば、そこで終わり・・・。

起業家の卵さん、必読の一冊だと思います。

南場さんは、新潟県のお生まれ。

厳しいお父様の話、東京の大学への進学、ご主人の看病などプライベートな話がたくさん出てきます。

本当に優秀で、人に優しい、人たらしの南場智子さん。

今では、経団連の副会長をされているそうです。

女性活躍推進のトップランナーを走る南場智子さん。

「今まで女性ということで壁を感じたことはない」と話されています。

日本の経済を立て直すために、「日本人、男性、正社員」が幅をきかせる老害社会に、提言、指導していただきたいものです。

DeNAは、GAFA(グーグル、アップル、メタ、アマゾン)を超えることはできるでしょうか?

明日はどうなるかわからないネットの世界。

楽しみです。

 

DeNAクオリティ(経営理念)

デライト

球の表面積

全力コミット

透明性

発言責任


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