能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

イヤな会社なんて辞めて自由に暮らす100の方法 日向咲嗣著 副業の時代の今、復刊してもらいたい一冊

2020年03月20日 | 本と雑誌

新型コロナウィルスの影響で、巣ごもりしている週末・・・書斎の書棚の整理をしていると奥の方から懐かしい一冊が出てきました。

収入3倍!イヤな会社なんて辞めて自由に暮らす100の方法
日向咲嗣著  DHC刊  1262円+税

懐かしいなあ~。
同書は、大学の時に同じゼミにいたI君が書いた一冊。
奥付が1994年なので四半世紀前に出版された本です。

この中に小職のことも取り上げられており、買った一冊だと思います。
ちなみに「彼が会社を辞めた理由」というコーナーに取り上げられています(笑)。

四国出身のI君は、ゼミナールの中で一番の貧乏・・・みんなビンボーでしたが・・・。

ゼミには、付属から上がってきた山の手のお坊ちゃま、お嬢ちゃまが多く、小職も含めビンボー軍団は貧しいながらも誇り高く遊んでいました・・・笑。

彼は、巣鴨の古~い木造アパートに住んでいました。
文才はあったのですが、今でいうちょっとコミュ障(失礼!)。
小職も好きだった村上春樹、レイモンド・チャンドラー、ダシール・ハメット、ロス・マクドナルドなどの話を飲み屋でしたことを覚えています。
読書家の彼は、身体はあまり強い方ではありませんでした・・・元気にやっているのかなあ・・・ちょっと心配です。


ゼミ長は共同通信社へ、別のI君はジャニーズ事務所へ、小職は第一広告社へ就職を決めましたが、I君は小さな新聞社へ。
そして、独立し、フリーランスの物書きになったという噂を聞きました。


ネットで調べてみると、著書多数。
なかなかのものです。


「1カ月100万円稼げる59の仕事」
「ハンコで5億稼ぐ道」
「職業訓練150%トコトン活用術」
「トクする非正規社員マニュアル」
「失業保険150%トコトン活用術」
「人生を変える リベンジ転職マニュアル」
「株式よりも断然有利な合資会社起業マニュアル 新会社法完全対応!」
「おいしい副業生活マニュアル」
「土日社長で収入3倍!」
「辞めても安心「年収99万円」ハッピー生活術」
「おいしい学歴改造マニュアル」
「資本金1万円で独立起業の夢を実現する法」など。


会社に満足できないサラリーパースン、社会的弱者、若者、起業志望者などに向けて、現場密着の実践的な本を出し続けています・・・いい仕事をしています。

「収入3倍!イヤな会社なんて辞めて自由に暮らす100の方法」
この本は、若き日のI君が書いた一冊です。

久々に開いてみると、今の時代に見事にマッチングしており、ちょっとビックリ!
厚労省の推進する働き方改革関連法の中にも、雇用の多様化、副業のすすめ等が盛り込まれている昨今。
26年前に書かれた同書には、脱リーマン、脱社畜のノウハウがふんだんに盛り込まれていました。

目次
プロローグ 会社なんて辞めても生きていける
第1章 会社勤めに未来はあるか(理論編)
第2章 自立フリーランスのススメ(基礎知識編)
第3章 こうすれば自立フリーランスになれる
第4章 こうすれば独立事業にステップアップできる
第5章 独立・フリービジネス開業情報100

「本当に自分がやりたかったことは何だったのか」・・・この問いかけで始まる同書では、「与えられる人生」と「獲得する人生」のはざまで悩む読者に問いかけています。
また、終身雇用、年功序列、メンバーシップ採用、学卒新人採用といった日本的雇用がいずれ崩れ去ることを予測した上で、「恐怖の人材流動化が始まる20××年、し烈なサバイバルゲームをキミは生き残れるか?」と問いかけます。
また、貧富の差、格差拡大についても指摘・・・今のご時世を見事に予測しています。

サラリーマンのことを「カイシャの看板がなくなれば、ただの無能者」と喝破。
「スワヒリ語(高度な専門性の例え)ができる総合職が求められる時代」だと説きます。
言うよなあ(笑)。


同書では、一流のフリーターのことを「フリーランス」「自立自由人」として定義しています。


1.「1.5足のワラジ」を履く
2.自分の適性を発見する
3.現場を経験し、ノウハウを身につける
4.独立
5.マルチな才能を磨く
6.成功
というステップで「フリーランス」「自立自由人」を目指せと説きます。

ちょっと乱暴ですが、シリコンバレーあたりではスモールスタートが主流・・・「1.5足のワラジ」というのもなかなか良いアイデアだと思います。

 

同書はおそらく廃版になっていると思いますので、記録を残すためにもキーフレーズを紹介させていただきます。
副業を始めたい、複業したい、独立したいという若い人たちの参考になればと思います。
今でも十分通用するノウハウです。

企業側から見れば、フリーランスは安い費用で即戦力を調達できる


まずは自分が現在やっている仕事で独立できないかを考えてみる


大企業に勤めている人より、中小零細企業に勤めている人の方が独立しやすい


会社というところは、お金をもらって技術やノウハウを勉強させてもらっていると考えるべき


才能があるかとうかは続けてみないと分からない


たとえ割りにあわないことでも続けられることが、才能らしきものを開発する


取引する顧客の数が少ないほど立場は弱くなる


末端消費者をつかんで価格決定権を握れば盤石な経営も可能


一つの専門分野だけに頼ると、その専門分野がコケたときに危険


会社は給料をもらうところではなく、仕事を教えてくれる学校だ


上司を大事な顧客だと考え、その顧客のニーズを満足させろ


名刺で仕事をするな


まずは自分の好きな分野の副業を始めよ


行先の分からない電車に乗りたい人は、20代のうちに決断すべき


顧客はサラリーマン時代の人脈に頼ろうとせず独力で開拓せよ


数多く断られるうちに営業テクニックが身についてくる


顧客拡大方法としては同業者ルートと顧客ルートがある


小さな仕事を大切にして信用力で顧客を開拓せよ


能力がつくのを待っていたら、いつまでたっても独立できない


自分でできるか、できないかは考えず、ハッタリで仕事を獲得せよ


意識して自分をピンチに置くことで、潜在能力を引き出せ


ひとつの仕事が軌道に乗り始めたら、ほかの分野に進出せよ


お互いに刺激が与えられる関係で、複数の職業を持て


収入源は3つ以上持て


生活収入、ライフワーク、バイトの3つに仕事を分けろ


単発よりも、報酬は安くても継続的な仕事を優先せよ


不況時には多角化推進度と仕事の成果が問われる


不況のときこそ独立せよ


スタッフ型から起業家型への転換をはかることを常に考えろ


仕事は自ら創るもので、決して人から与えられるものではない


元手のからないビジネスを展開せよ


金を集めようとせず、まずは人を集めよ


自分の価値が高まると判断した仕事は採算を度外視してやれ

自らの体験をもとに書かれたフリーランスとして成功するための格言・・・なかなか説得力があります。


働き方も時代とともに変わっていきます。
リンダ・グラットン博士の提唱するライフ・シフト理論を一人ひとりが自ら実践していかなければならない時代です。
予想だにしなかったコロナショックで、雇用の悪化、経済の停滞を避けることは出来ない状況・・・。
「巣ごもり」の中でも、次のフェーズ、ステージに向けての自分開発が必須だと思います。


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