最近の大手企業人事でCFO(最高財務責任者)の社長、CEO(最高経営責任者)に就任する事例が増えています。
ソニー、オリンパス、NEC、第一三共、ミネベア、マネックス、ニコン・・・。
グローバル化、スピード化という経営環境の中、数字に強く経営感覚が鋭い経理財務のスペシャリストが求められているということだと思います。
かつて、財務担当役員や経理担当役員は、数字屋、金庫番として社長の影武者として、地道に地味に仕事をしていました。
それが、高度化するファイナンス、経営戦略の中でCFO(最高財務責任者)にスポットライトが当たってきたということだと思います。
日経ビジネス2024.5.13号の特集は「闘うCFO 金庫番から改革の最前線へ」。
なかなか面白い記事でした。
Contents
Part1 アクティビストを味方につけろ PBRからESGまで「市場との対話」手厚く
Part2 人材育成と戦略浸透の一石二鳥 CFO機能強化に3つの処方箋
Part3 もう「数字屋の上がりポジション」ではない CFOからトップ就任当たり前の時代に
CFO(最高財務責任者)になるためには、高度な専門知識と数々の修羅場経験が必要だと言われています。
CFO育成は、長い時間が必要です。
計画的なキャリア形成、自己啓発、社外での教育や経験などが求められます。
同特集では、CFO育成に向けて社内の仕組みを作っているNEC、グリーなどのケースを取り上げています。
中でも、FP&A(ファイナンシャルプランニング&アナリシス)という役職を設け、事業会社CEO、CFOに財務会計情報、経営分析情報などをリアルタイムで伝え報告するという業務をこなします。
このFP&Aから将来のCFOを出していこうという仕組みです。
これからのCFOは、財務会計の専門家、最高責任者というだけではなく、先を見た経営感覚、経営戦略策定、ストーリーを語れる、プレゼンがうまい、未来志向などが求められると同誌は指摘します。
同誌編集長は、CFOのFは「フューチャー(未来)」であると述べます。
そのとおりだと思います。
現在、経理財務や金融の仕事をしている若い人たちは、FP&AやCFOを目指すと明るい未来をゲットできる可能性が高いと思います。
帳簿や財務諸表に精通しているだけではなく、「闘うCFO」「未来志向のCFO」が求められている時代だと思います。