JAFから定期刊行されている「JAF Mate」。
この雑誌に掲載されている松任谷正隆さんの人気エッセイが一冊の本になりました。
ユーミンさんの旦那さんである正隆さん。
音楽プロデューサー、作編曲家、日本自動車ジャーナリスト協会所属の正隆さん・・・70歳になられるとのこと。
「カーグラフィックTV」でも有名なMr.自動車・・・クルマのウンチクでは日本を代表する方です。
車のある風景
松任谷正隆著 JAF Mateブックス 1800円+税
日本が高度成長していく中、東京の山の手で育った正隆さん。
急速に自動車が普及していく光景を、そして音楽、恋愛、クルマの中で右往左往した青春時代をクールなタッチで描写していきます。
日本の戦後史の中の自動車、外国車を、自ら運転されてきた正隆さんだからこそ書けるエッセイ集と言えます。
目次
第1章 少年時代の思い出
第2章 バンドライフ、カーライフ
第3章 結婚生活あれこれ
第4章 クルマ選びに思う
第5章 カーライフよもやま話
第6章 忘れえぬ出会い
第7章 クルマ乗りの心得
第8章 今、そしてこれから
正隆さんの若き日の写真、最近の写真が随所に入っています。
また、唐仁原教久さんが描くクルマの挿画が、とってもお洒落、さらには装丁もなかなか素敵な本になっています。
自分のカーライフとオーバーラップさせながら、ドライバー心理「あるある」が散りばめられたドライバーの共感を呼ぶ一冊です。
ユーミンさんとの結婚の話、「中央フリーウェイ」の裏話、納豆スパの話・・・エスプリとユーモア、笑いを誘うタッチが素晴らしいです。
カーグラTVで見る正隆さんの紳士的で温和な語り口からすると、家庭内ではユーミンさんに主導権を取られているイメージでした。
が、このエッセイ集を読むと、かなりの亭主関白なのではないかと思った次第です(笑)。
巻末には、特別付録として「僕の自動車回顧録」が掲載されています。
正隆さんが乗ったクルマの中で印象深いものをエッセイを交えて解説していきます。
はじめて乗ったカローラスプリンター、コロナマークⅡ、アウディ、メルセデス、アルファロメオ、ポルシェタルガ、ランドローバー、三菱ジープなどが紹介されています。
読書の秋、秋の夜長にユーミンを聴きながら読んでいただきたい一冊です。