学卒社員が採れない・・・少子化により18歳人口が減少し続けるニッポン。
中小企業は絶望的な状況にあります。
さらに採用がうまくいったとしても、3割が3年以内に辞めてしまいます。
バブル崩壊後の失われた30年・・・日本の会社の内情はほとんど変わっていません。
そんな中、洋行帰りの「エンゲージメント」というコンセプトが注目を集めています。
会社や職場に対する信頼や貢献意識、愛着度合い・・・という意味です。
世界125か国中、日本は最下位。
何でこんなことになったのでしょうか?
今週の日経ビジネス誌2024.1.29号の特集は「エンゲージメント崩壊 社員の力引き出す3原則」。
今、この国のカイシャで起こっていることを取材しています。
Contents
Part1 ぶら下がり社員、7割 成長スピードに絶望
Part2 脱・上位解脱の3原則 若手も上司も活性化
Part3 成長環境、理念を重視 上位にコンサル、IT系
タイパ(タイムパフォーマンス)を求める若手Z世代。
いっぽう、会社は、徒弟制度で下積みから努力して昇格昇進していくという仕組み。
このギャップが若手社員が辞めていく大きな理由と言われています。
ブラック企業は、メンタルや身体を壊す許されない企業です。
最近は「ゆるブラック企業」という言葉もあります。
ワークライフバランスがとれている、仕事量が少ない、残業がない、上司が優しい・・・こんな企業に勤めていても、自分のキャリアや専門性が磨かれない・・・ということで辞める若手社員が増えているというのです。
この特集では、若手を育成して定着化させるための3原則を提唱しています。
1 「任せる」・・・権限移譲 ドンキホーテの事例で解説されています
2 「伝える」・・・フィードバック リクルートの事例で解説されています
3 「認め合う」・・・心理的安全性
職場の密なコミュニケーションがポイントということになります。
1on1ミーティングや面談、オフサイトミーティング、コーチングやメンタリングなどの部下接点が、以前より重要になってきているということでしょう。
ただ、最近の管理監督者は、打ち手が限られています。
プライベートのことに踏み込むと個人情報、少しでも叱るとパワハラ、飲み会に誘ってもパワハラ・・・。
マネジャーも大変です。
ハーバードビジネススクールのリンダ・ヒル教授は、「羊飼い型リーダーシップ」を提唱しています。
メンバーの才能を活かして集団の力を最大化するためには、背後からしっかり指揮するリーダーシップが有効だと指摘します。
以前あった、メンバーの支援に力点を置く、かなりお節介の「サーバント・リーダーシップ」よりも、マイルドになっています(笑)。
世界最低のエンゲージメントをあげて行くためには、その会社の将来ビジョン、夢、ロマンを道筋を交えて熱く語れるトップ、マネジャーにあると考えています。
マネジメントされることを好む社員は少数・・・社員はリードされたがっているのです。
経営リーダー諸君、熱く語ろう!