広島市の中心部にある老舗「ひろしま国際ホテル」の解体工事が始まりました。
ちょっと寂しい光景です。
このホテルは、地場企業・東洋観光グループが経営するホテル。
広島市のメインストリート・本通りの裏手にあります。
ひろしま国際ホテルは、1966年に最上階(14階)にオープンした回転展望レストランが最大の売り。
当時、高層ビルが少なかった広島市のランドマークでした。
この回転展望レストランに入るまでが、ちょっと大変です(笑)。
まずは、フロント横のエレベータで8階まで。
そして、8階でエレベータを乗り換えて、12階まで。
まだ、着きません。
そこから、13階を経て14階まで、階段を上っていきます(笑)。
まったくバリアフリーではありませんでした。
この回転展望レストランの店名は、「空庭Bisとろクルクル」。
2018年に耐震性の問題があり閉店しました。
ちょっとリッチでゴージャス感のある空間でしたので、残念です。
約2時間で、1回転していました。
1966年に設置されたということは、東京紀尾井町にあるホテルニューオータニ旧館にあるスカイラウンジの影響を大きく受けていると思います。
ニューオータニのスカイラウンジも、つい最近まで回転していました。
一時間に一回転。
赤坂の街を、夜景を楽しむことが出来ました。
小学校1年の時、今は亡き母親とホテルニューオータニ最上階のスカイラウンジに行ったことがあります。
完成したばかりということもあり、床の絨毯もピカピカ・・・。
母親の話によると、小学1年坊主は、なんと靴を脱いで揃えたそうです(笑)。
きっと靴でジュータンを汚すのが嫌だったんでしょうね。
さらに、スカイラウンジで、「好きなものを頼みなさい」という母に言いました。
それに対して、言ったオーダーは・・・。
「ラーメン!」
さすがにラーメンはなかったようで(笑)ハンバーグをいただきました。
純朴なお子ちゃまだったんでしょうね。
この、フロアを回転させる技術・・・戦艦大和をはじめとする帝国海軍の艦艇の主砲を左右に回転させるテクノロジーが使われたということで知られています。
ただ、この建物の解体は、難工事。
どう安全に解体工事を進めるかを10年前から検討されていたといいます。
ひろしま国際ホテル・・・建替えて、新しいホテルを建てるとのことです。
ただ、回転展望レストランはないそうです。残念!
広島市には、リーガロイヤルやANAホテル、さらにはシェラトンやヒルトンも進出、APAホテルや東横インなどのビジホも複数のホテルを広島市内に展開・・・ホテル競争が激化しています。
ひろしま国際ホテル・・・続けていただきたい広島地場の老舗ホテルです。