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人類5000年史Ⅳ 1901年~2050年・・・出口治明先生の新刊本 改めて現代史を学び直してスッキリ感を得ることが出来ました

2024年10月01日 | 本と雑誌

博覧強記の出口治明先生の新刊本が出ました。

人類の5000年の歴史を4巻で解説していくという壮大な歴史書です。

人類5000年史Ⅳ 1901年~2050年

出口治明著  筑摩書房刊行  1012円

 

出口先生は、現在、立命館アジア太平洋大学(APU)名誉教授・学長匿名補佐。

APUの学長を6年間務められ、体調を崩されても執筆を続けておられます。

 

20世紀の時代は、第一次世界大戦、第二次世界大戦、冷戦の時代と続き、現在新しいステージにあると著者は言います。

同書では、著者の歴史解釈や見解をカットし、あくまでファクト(事実)ベースで書かれているため、自分でいろいろ考えながら読み進めることが出来ます。

また、各年代での各国のGDPの数値が掲載されており、各時代の各国の国力、経済力を俯瞰することが出来ます。

 

驚くのが、巻末にある参考文献の量。

数百冊はあります。

出口先生の読書量は驚くばかりで、先般亡くなられた松岡正剛さんと双璧だと思った次第です。

最終章では、「2050年の世界-見えない未来の考え方」から人類の未来の姿を三点指摘されています。

  • 世界の中間層の台頭
  • テクノロジーは進歩し続ける
  • アメリカは偉大なグローバルリーダーであり続ける

あと数十年は、米国を中心に回っていくんでしょうね。

 

最後に著者は、歴史を学ぶ意義について解説して〆ます。

 

人間の脳はこの一万数千年、進化していないと言われています。

喜怒哀楽も、政治判断や経営判断も同じなのです。

 

将来、世界で何が起こるかは誰にも分かりません。

しかし、それに備える教材は過去にしかないのです。

歴史には、5000年生きてきた人間の豊穣なケース・事例が詰まっています。

それを学ぶことが、これからの人生でいろいろな場面に遭遇した時、何かの役に立つのだと思います。

読み応えのある一冊でした。

そういえば、現代史は、中学でも高校でも学ぶ機会が少なかったように思います。

明治時代に入ったあたりで学年が終わるという感じです(笑)。

改めて学び直して、スッキリ感を得ることが出来ました。

出口先生、ありがとうございました!


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