コロナショック・・・世界経済、日本経済に大きな影響を与えています。
これから、どんな展開になるのか予想もつかないカオスな状況です。
日経ビジネス誌2020.4.27号の特集も、かなり深刻な内容。
「世界で4割の労働者が直面 雇用クライシス コロナ・エフェクトに備えよ」
リーマンショックを超えると言われる今回のコロナ危機。
ILOによると、世界の労働人口の約38%が雇用リスクに直面するとのこと。
日本でも、非正規労働者やシニア労働者の雇用が減少しているようです。
日経ビジネス誌の提言・・・今こそ「アフター・コロナ」を見据えて、組織のレジリエンスを高める時と提言します。
今日の日経新聞の朝刊にも元米国財務長官のローレンス・サマーズさんが「企業より労働者に支援を」と提言しています。
今回の特集は3つのパートから構成されています。
興味深く読むことが出来ました。
PART1 リストラ、雇い止め、内定取り消し 需要とともに仕事も蒸発 雇用の氷河期が迫る・・・世界恐慌以来最悪の状況 失業率は約4%になる可能性も 危機はサービス業から始まった 氷河期が再びやってくる 経済対策は不十分
PART2 副業、ワークシェア、チームビルディング・・・雇用を守る6つの方策 目線は需要回復期に
PART3 危機は管理できない 社員の幸せをどう守るか レジリエンスを強化せよ(伊那食品工業塚越最高顧問、寺田倉庫中野CEO) 雇用の目的は社員の幸せ 必要以上に動く経済が問題
面白かったのが、PART3で紹介された「ブリコラージュ」。
フランスの文化人類学者レヴィ・ストロースが提唱した概念です。
「あり合わせの材料や道具の寄せ集めで対処するという考え方」のこと。
これで、企業組織のレジリエンスを高めようと提唱しています。
平時のマネジメントである「エンジニアリング」と反対概念。
ちょうど工場モデルのPDCAに対するOODAループといった感じですね。
また、連載の「コロナショック 時事深層」では5人の論客が、アフターコロナの「ニューノーマル」について言及しています。
P.コトラー「終息後に必要な回復力と創造力、経営者は計画示せ」
森DMG森精機社長「終息しても経済活動は2~3割減に デジタル化が命綱」
大山アイリスオーヤマ会長「デフレ進み、回復には数年 雇用死守せよ」
児玉東大PL「時代遅れの日本 検査・隔離・GPS追跡にシフトを」
福田日大危機管理学部教授「緊急事態宣言で準備不足が露呈 法整備が不可欠」
これらの識者の提言をまとめてみると、
コロナ危機は終息したとしても、数年はその影響が続く
終息後を見据えて、今からレジリエンス力、創造力を高める
デフレが進むことを想定して準備する
雇用が脅かされるため雇用を守るための施策を練る
といったことを想定して経営戦略を練っていくことが必要だと思った次第です。
1日も早いコロナ終息を願うばかりです。
今は、しっかりと対策を練り、準備するステージ・・・。
脳みそに汗をかき、知恵を絞り、集める時だと思います。
ぜひ読んでいただきたい今週の日経ビジネスです。