能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

大前研一 50代からの選択 ビジネスマンは人生の後半をどう備えるべきか がんばろう!ご同輩諸君

2017年05月25日 | 本と雑誌
グラスを傾けながら、友人がボヤきます。 

「最近、気力がなくなってきた」

「人生の目標が、霞んできた」

「体力が落ちてきた」

「老眼で、モノが見えなくなってきた」

ネガティブワード連発です。

50代のご同輩・・・悩み多き年頃です・・・笑。

そんな中、ボジィティブに行くのか、その逆をいくのかで、
自分自身の認識は、随分と変わったものになると思います。

一つは、五木寛之さんの下山の思想・・・熟成した人生をどうまとめていくか?というスタンス。
吉田兼好の徒然草の流れです。

もう一つは、人生楽しまなきゃ損!というスタンス。
ホイジンガの哲学が通底していると思います。
その代表格が、マッキンゼーのトップとして、日本最高レベルのコンサルティングを展開していた大前研一さん。

その大前さんが書いた中年ビジネスパースンに向けて書いた一冊。
「趣味が仕事」という昭和のビジネスパースン・・・小職もそうですが・・・に、
大前さんは人生の意味を投げかけます。


50代からの選択 ビジネスマンは人生の後半をどう備えるべきか

大前研一著 集英社文庫 476円+税

大前さんが書かれた本だから、最後の最後まで、バリキャリ(バリバリのキャリア)で突き進め!というメッセージかと思いきや、真逆。

バンバン遊んで、死ぬ間際に「私の人生、生きてきてよかった」と思えるようにしなさいという助言で溢れています。

大前さん自身、オフロードバイクやジェットスキー、スキューバダイビングにスキー、そしてクラリネット・・・。
博覧強記ながらも、遊びのデパート・・・すごいです。

ピーター・ドラッカー博士は、第二の人生として、パラレルキャリア、そのための助走期間を指摘しています。

大前さんは、遊びでも、50歳代からの準備が必要だと説いています。

目次
第1章 拡がる世代間格差
第2章 日本の平均年齢50歳の時代
第3章 第二の人生に備える

同書から、大前研一さんのメッセージを拾ってみました。

スタープレイヤーではなく野に咲く花として生きる

中高年はなぜ悩んでもしょうがないことに悩むのか

億万長者は必ずしも幸せではない

やりたいことは先に延ばすな、今すぐはじめるべきだ


やりたいことを10以上数え上げることが出来るか

退職後の仕事はあくまで趣味の一つとして考えよ

残りの人生であと何回楽しめるか

サラリーマン同士でつるむな

国富の半分以上を持っている高齢者が、お金を使うことにより、個人消費を刺激・・・。
爺さん婆さんが遊びまくることにより、ニッポンのGDPも大きく伸びると思います(笑)。

最終章では、「死ぬならここでという場所があるだろうか?」という命題を掲げられています。
何と大前さんは、死ぬ場所まで具体的に決めています。

・鳴門の渦の見える丘(徳島県)
・四万十川流域(高知県)
・開聞岳の麓(鹿児島県)
・蓼科の別荘(長野県)

さすが、先を読む賢人です。

僕の人生観は、「ああ、しあわせな人生だった」と悔いを残さずに死ねるような生き方をしたい、ということ。
感動するようなきれいな場所で、「ああ、しあわせだった」と死にたいものである。大前研一

中高年を元気づける、必読の一冊だと思います。
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