能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

「IT断食」のすすめ わたしもIT中毒です!?遠藤功さんは、IT仕事に警鐘を鳴らします

2011年11月15日 | 情報システム

「IT断食」のすすめ 

遠藤功他著 

日経プレミア新書 893円 日経新聞社

 

パソコンがビジネスに導入されて15年。

業務改善や経営革新といったバラ色のオフィスシーンが取りざたされていましたが、その功罪も明らかになってきました。

というより、「何か変!?」がフツーの状態になってきた感じがします。


コピペの企画書、綺麗なだけのパワポ、わけのわからない図解、校正ミスのマヌケな文書などなど・・・。

もうたくさんといった感じです。

それよりも重大なのが、コミュニケーションの希薄な職場、それこそ不機嫌な職場が多々見られます。

どうして、日本の職場はこうなってしまったのだろうと日々思う頃ごろです。


同書では、ITの世界にどっぷりつかり、表面的、形式的、コピペ文化的なIT仕事に対して警鐘を鳴らします。

少し前までであれば、パソコンの前に座っているだけで仕事をしているように見えましたが、今や業績主義人事、成果主義人事の時代。

アウトプットがなければ明日はありません。


同書の提言するITから少し離れてみる、いや強制的に離れる時間を作ることにより、ワイガヤオフサイトミーティングが職場のアチコチで見られるようになると思います。

日本の強い職場、強い課長の持っていたポテンシャルを引き出すスキルの復活のためには、もう一度IT再考があっていいと思います。


職場で目の前にいる部下や同僚にメールを出し始めた段階で、もう「終わっている」と思います。


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「大停滞」 経済成長の果実は食べつくしたのか?タイラー・コーエン博士の提言に学ぶ・・・

2011年11月13日 | 本と雑誌
「大停滞」
タイラー・コーエン著 NTT出版 1680円

リーマンショック以降、ギリシャやイタリアの信用不安問題、3.11など経済的には「大」停滞に陥っています。

ケインズ的な大きな政府による財政出動もハイエク的な市場主義も、もはや機能しない状況になっています。


こうした中、コーエン博士の指摘する「容易に収穫できる果実は食べつくされた」「政府は経済成長を実現させることはできない」という主張は、まさにそのとおりだと思います。

米国ですら、すでにフロンティアは存在せず、日米を問わず政府は行き詰まり、出口さえも見えない状態。

バラ色の未来は霞み始めています。


先日、京都の友人と話をしていた時、彼曰く衰退の美学を楽しむことも一つの趣味」。

京都らしいです・・・笑。


1868年、約150年前に首都機能が江戸・東京に移り、過去の街になりつつある京都。

派手な経済活動から取り残され古都として生きていかなければならなかった京都。

京都を愛する彼は、じわりじわりと落ちぶれていく「粋」をカッコ良くとらえていたのでした。


今週号の日経ビジネスでは、VIPを特集。

VIPとは、ベトナム、インドネシア、フィリピンのアジア新興国。


BRICSに次ぐ急成長中の国々です。

そこに住む人たちの瞳の輝き、勢い、若さは、すでに日本や米国には存在しないように思います。

TPPやFTAでそのパワーを取り込めるかというと、これも疑問です。


とすれば、大停滞を受け入れ、その中で余裕を持って楽しむ・・・その美学があってもいいように思う昨今です。

かってのギリシャ、ローマの貴族たちのように・・・。


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プロコン塾その後 中小企業診断士冥利の出来事・・・提言したコピーが同社のホームページにそのまま掲載

2011年11月12日 | マネジメント

10月の土日をつぶして参画したプロコン塾。

現場でのフィールドワーク、診断士の師匠からの指導、塾生とのグループワーク、自宅でパソコンと格闘・・・。

その苦労が報われました。

SWOT分析、クロスSWOT、財務分析、市場分析等を受けて、経営面での提言を行いました。

企業理念、経営コンセプトを明快に市場、顧客に伝えることの重要性を説明、具体的に理解いただくためにキャッチフレーズやキャラクタを例示させていただきました。


その後、その指導先企業のホームページを見てみると・・・。

例示させていただいたキャッチフレーズとボディコピーがそのままホームページの巻頭に掲載されていました。

しかも50ポイントの巨大文字です。

報われたという安堵感とともに、情報や助言をいち早く取り上げ実行に移されたこの企業、未来は明るいと思った次第です。


しかし、課題はこれから。

財務諸表を健全化し、黒字体質の企業になってこそ診断士の仕事が完了するというものです。

引き続きこの企業さんをウォッチしていきたいと考えているところです。

がんばれ!社長。いつでも助っ人にかけつけますよ!


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2011.11.11 メンタルヘルスマネジメント検定の解答速報・・・メンタルヘルスというよりは国語の問題です

2011年11月11日 | 資格・転職・就職

11月6日に実施された大阪商工会議所主催で実施されたメンタルヘルスマネジメント検定の解答例が、日本マンパワーから発表されました。

2011年11月11日の1が6つ並ぶ記念すべき日です(笑)。


受検したⅡ種の自己採点したところ、誤答が10個。

100点満点のうちの80点です。

70点以上で合格ですので、とりあえず一安心。


が、同試験の出題には、試験当日悩まされました。


問題文を読みながらアタマを抱えられた方も多かったと思います。

公式テキストがあり、ここから出題とはいうものの、ほとんど日本語のテストという出題が多々ありました。

公式テキストを読まずに受検された方は、何を問われているのか分からないという出題が5問程度あったと思います。


重箱の隅をつつく問題、基本的な理解から正解に結びつきにくい問題、現場で働く人にとってさほど問題とはならない問題・・・。

学んだこと、標準テキストで読んだポイントが現場ではあまり役立ちそうにない出題・・・。

作問される方も大変だとは思いますが、ここはちょっと問題だと思います。


公式テキストをキチンと読みこんで、80点前後の得点をとれる、そんな検定にしていただきたいと思いました。

前回のブログでも記述させていただいたように、やはり主役は、メンタルヘルスを害して職場への適応に苦しむ人々・・・。

この方々が救われる職場づくりに結びつく問題にしていただきたかった問題であってほしかったです。


職場のメンタルヘルス問題は、研究テーマの一つ。

めざせ100満点。

引き続き地道な努力を積み重ねていかなければと考えている今日この頃です。


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メンタルヘルスマネジメント検定(Ⅱ種・第11回)を受けてきました・・・商工会議所のミッションを果たせ!

2011年11月07日 | 資格・転職・就職

昨日11月6日(日曜日)、メンタルヘルスマネジメント検定を受験してきました。


この検定は、大阪商工会議所主催で実施されている検定試験。

簿記検定や販売士検定等と同様の商工会議所主催の検定試験です。

人事労務担当や経営サイドのⅠ種、ライン管理職を対象としたⅡ種、自分自身をセルフマネジメントするⅢ種試験の3つのカテゴリーに分かれています。

私が受検したのがⅡ種。

ラインマネジャー向けの検定です。


今から3年前、私が所属する組織の人事部主催でメンタルヘルス教育の一環として管理者全員受講で実施した通信教育。

産業能率大学のメンタルヘルスマネジメント検定受検Ⅱ種対策コース。

大阪商工会議所編著のテキスト、過去問題、重要ポイント集、リポートで構成された通信教育コース。

無事、修了。

やっと時間が出来た今年、受検する運びとなりました。


試験会場に着くと、ロビーや試験会場でテキストを開く人々多数。

結構驚きました。

大阪商工会議所のプレスリリースによると過去最大の受検者数。

一万一千人を超えたとのこと。


企業を取り巻く環境変化の中で、組織の中で働く社員には、多大なプレッシャーがかかり、うつ病をはじめとする精神的な病気に罹患する人々が増大しています。

私の知人もうつ病にかかった友人がいるのですが、それはもう大変つらそうな状況でした。


ロビーでは、大企業の管理監督者のような方々が立ち話。

「勉強しなかったなあ」「会社の指示だからしょうがないなあ」・・・といった会話。

過半数の人々が、強制的、半強制的に受検されているような印象をうけました。


しかしながら、

ある意味、この「メンタルヘルスマネジメント」検定は、意味あるものだと考えています。

現実、企業内でメンタルで苦しむ人々が多々いるからです。


が、実際の検定試験の問題は、国語の問題、そして知っているか知らないかを試す知識問題が中心であり、クイズを解くような印象を受けました。

標準テキストに記述してあることから無理やり(!?)問題を作っているということもあり、問題文書がかなりヘン!?それがラインケアにどれだけ関係しているのかという観点からも大きく?・・・ちょっと疑問です。


ラインマネジャーを対象としているのであれば、部下が「いつもと違う」状況になった場合、具体的にどのような対応をするかが明快に答えられることがメインになると考えます。

しかしながら、これに関連した問題は二問程度。

細かい知識問題を問うよりも、管理監督者として何をしなければならないかをキチンと問うべきだと考えました。

現状の試験問題では、Ⅱ種試験に合格していたとしても、現場でのマネジメントは???だと思います。


試験問題は、偉い学者の先生方が作成されたものとは思いますが、メンタルヘルスの問題が起こっているのは、現場。

現場基点に本当にメンタルヘルスを健全なものとし、ワークライフバランスを実現するためには、現場視点が大事で知識レベルは二の次ということです。

偉い学者の先生方の作られる問題、ぜひご覧いただければと考えます。


さらに言うと、商工会議所の使命は、中小企業の振興

大企業対象の上から目線ではなく、原点に回帰し、中小、零細企業の従業員が救われる・・・そういう出題になればと考えました。

商工会議所や商工会も昭和の時代とは異なり、その存在意義が問われています。

会費を取り運営されている商工会議所、検定試験の問題コンテンツから、現在のその体質がよ~く見えてきました。


金儲けの検定試験ではなく、本当に中小企業の従業員のためになる施策を期待しています。

でなければ、次なる事業仕訳の対象になると思います。


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ガンバレ!横浜DeNAベイスターズ!カープファンからもエールを送ります

2011年11月05日 | スポーツ

ソフトバンク、楽天に続きベンチャー企業のDeNAが球団経営に乗り出すことになりそうです。

自分自身は広島カープの熱烈ファンなのですが、わたしの師匠の息子さんが同社の幹部ということもあり、親近感を感じます。師匠は、息子さんの起業にあたって「本当に大丈夫なのか?」という心配をされており相談を受けたことがあります。

その後、経営が軌道に乗り、ご両親を旅行や温泉に連れて行かれたとのことで、ホッとしたことを覚えています。

ベンチャー経営で得られた様々なマネジメントノウハウを球団経営に活用していたたきたいと考えています。


プロ野球の経営は、当初は大手新聞社(巨人、中日、サンケイ)や鉄道会社(阪神、近鉄、南海、国鉄など)が中心となり、それが食品会社(ロッテ、ヤクルト)、不動産会社等を経て、金融会社(オリックス)・・・そしてITビジネスへ。

日本の産業界の栄枯盛衰を見るようです。

ちなみに、株式会社広島東洋カープは、自主独立の市民球団です。


毎年20億円の負担を続けていたTBSホールディングスもベイスターズを手放したからといって財務諸表が健全化するとは言えないようですし、DeNAや横浜スタジアムの経営業績も未知数なところが多々あるように思います。


新監督には、野茂氏や古田氏などの名前があがっているようですが、トータルマネジメントとしてDeNAらしさを打ち出してもらいたいところです。

プロ野球界守旧派の改善レベルの話では既に限界が見えているからです。

楽天やソフトバンクとともに新しい風を起こせば、プロ野球人気もふたたびV字回復すると思います。


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「プロフェッショナルを演じる仕事術」・・・一流のビジネスマンを真似していると、いつも間にか成功できる

2011年11月03日 | 本と雑誌

「プロフェッショナルを演じる仕事術」

若林計志著 PHPビジネス新書 840円


一流のビジネスマンを真似していると、いつも間にか成功できる。

確かにそうだと思います。

修・破・離の「修」で、ベストだと思われるロールモデルを徹底的に真似してみる・・・。

仕草や持ちモノや仕事のやり方、流し方まで真似していると、

いつの間にか思考やスキルまでが伝染していくように乗り移っていきます。


同書は、大前研一氏のビジネスブレイクスルー大学MBAの責任者。

少しハウツー的すぎて、深さが感じられませんが、様々な事例を取り上げながらの記述は、なるほどと思わせます。

飛行機の中で読んだのですが、一時間で読了。

著書の提言の一つでも実行すれば、効果があると思います。


現在、20歳代後半~30歳代前半のビジネスパースンに読んでいただきたい1冊です。


第1部 ストーリーが人を動かす

・取調室でカツ丼を食べる謎

・ストーリーはどこからやってくるか

・プロフェッショナルのすごさを見える化する

・仕事をゲームに変える方法

第二部 プロフェッショナルと自分をシンクロさせる

・負ける技術を身につける

・トイレを磨くと儲かるか

・プロからの正しい学び方


働き方の知恵とサラリーマンとしての働き甲斐を学べる一冊です。


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ショッピングモールと八百屋さん 巨大資本とニッチャー・・・地域密着のヤオヤさん 粘ってほしいものです

2011年11月01日 | マーケティング

イオングループやヨーカドーの巨大ショッピングモール。

全国どこに行っても同じ光景が見られます。

一階に食品スーパー、二階に婦人服、子供服を中心としたアパレル・住余、三階にフードコート、雑貨、ホビー、書店など・・・。

そして四階や地階は、駐車場です。


確かに便利。

ワンストップショッピングが可能です。

が、この同じ光景。

意外性やアテンションがなく、すべてが予定調和です。


今日、仕事で外出した時に、発見しました。

巨大モールの裏道にある八百屋さん・・・。

ちょっと感動しました。


ショッピングモールの出店により寂れていく商店街や中心市街地の話はよく聞きます。

法で規制したり中央官庁に陳情したり・・・。

同じパターンが全国で繰り返されています。


今日見つけた20坪ほどの裏道にある八百屋さん。

品ぞろえは少ないものの透、明なビニールにSMより多めに入ったジャガイモやタマネギなど、徒歩で来られた近所のオバチャンでにぎわっていました。

店主とのコミュニケーション、世間話・・・。

昔、日本の商店で見られた買い物の光景が展開されていました。


流通が巨大資本の戦い、ディベロッパーの陣地取りになったとしても、地場の小さな商店が知恵を絞って生き伸びてもらいたいものです。

いつまでもニッチャーの域を出ることは出来ないと思います。

巨大資本にひと泡吹かすことも出来ないとは思います。


ただ、地域のために、高齢者のために、がんばって欲しいと強く思った次第です。

フードデザート(食の砂漠)、高齢のため買い物難民になる人たちを出さないためにも、地場の八百屋さんは、やはり必要。


引き続き、その頑張る八百屋さんをウォッチしていきたいと思います。


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