イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ博士が著した「サピエンス全史」。
全2巻の少し難解な歴史書です。
これをマンガにした文庫本が出版されました。
ハラリ博士の思想が分かりやすく腹落ちする一冊です。
まんがでわかる「サピエンス全史」の読み方
山形浩生監修 マンガ/葉月 宝島文庫 900円+税
250万年前、アフリカ大陸で人類が誕生以降、人類は6種類いたそうです。
ネアンデルタール人やホモエレクトスなどです。
その中から唯一生き残ったのが、われわれサピエンスです。
サバイバルできた最大の理由が、サピエンスだけ想像力という特殊能力を持っていたこと、そして、フィクション(虚構)を創り出したこととハラリ博士は指摘します。
マンガで全体像を把握して、そして原典にあたる・・・哲学や思想を学習するときに最も効率的、効果的なやり方です。
目次
Chapter1 サピエンスの勝因はフィクションを信じる力
Chapter2 知識を貪欲に収集した狩猟民族
Chapter3 農業の始まりがもたらした人類の苦しみ
Chapter4 文字の使用とヒエラルキーの強化
Chapter5 世界をグローバル化する3つの虚構・・・貨幣、帝国、宗教
Chapter6 科学が駆り立てた更なる征服への欲望
Chapter7 資本主義がもたらした平和と課題
人類が起こしてきた「革命」
認知革命
農業革命 人類は穀物、小麦の奴隷になった
科学革命
サピエンスの創り出したフィクション。
現代の事象も全てフィクション(虚構)だとハラリ博士は言います。
会社、貨幣、男と女、文明や文化、資本主義・・・。
そして、言います。
サピエンスは、本当に幸せになったのか?
幸せとは何なのか?
哲学的な問いです。
さらには、生成AIやバイオテクノロジーなどが加わると話は更に複雑になります。
サピエンスは、今からどこに進んでいくのか?
ひとり一人が考えなくてはいけない時代になってきました。
巻末には、監修者の山形浩生さんとホリエモンの対談が掲載されています。
ここだけ読んでも面白いと思います。
「サピエンス全史」の大枠を、このマンガで押さえてから、原典2冊に当たるのもアリだと思います。
お薦めのマンガ本です。