今日の職場で
同僚のMさんが
懐かしい写真を持ってきた。
彼女の小さいとき
学生時代
職場に入ったころの時代のものを。
そこに
3人娘の写真があった。
私と彼女とずっと前に退職した人。
職場でストーブを囲みつつ
可愛らしくポーズを取っていた。
「うわあ、懐かしいね。いつごろだろう。
ウエストのくびれがあった頃だね。」
などと
今の職場にはふさわしくない会話をしていた。
キュロットやら髪型やら
肩パットやらまるで
「バブルへGOだね。」と私が言うと
彼女は
「何?それ。」と
知らなかった。
私より年下の彼女が知らないだなんて、
いかに
多忙でテレビや映画を観ていないということになる。
つい最近
テレビで放映したというのに。
今ならとてもこんなポーズして
写真なんて撮れないよ、とまで言われた。
そのくらい
職場の空気が以前と変わっている。
古き良き時代
と
よく言うけれど
そのころだって
悩みは満載だったろうに
今より
職場の自由な空気はあったのだろう。
ちょっと笑い声を立てただけでも
仕事をサボっている
と思われるらしい。
その写真は、仕事で使うそうだ。
そんな時代の私のことは知らない人が
大半だから
誰かわからないかも。
いや、もう見破っていた人もいたらしい。
「あの、今年新しく来た人じゃないですか?」と。
変わらないといえば変わらない。
でも
変わった。
時代の象徴するファッションとか髪型もあるが
体型がまず変わった。
顎だって・・。
髪も今、染めているしね。
私のこの職場での時間は止まっている。
10年前の時計。
そして10年という歳月が明らかに流れているのに
語ることは
10年一括りしての会話。
彼女達は
10年の間に子供を産んだ。
子供の成長を見ていれば
長いはずだ。
私には子供がいない。
成長を見守る子供がいない。
長い10年なのに
私の一切は変わっていないように見える。
いろいろあったはずなのに。
無駄にしてきたか、否かと
自己に語りかける。
そして
その解答を出していない。
さあて
テレビを観よう。