居間と次男の部屋までリフォームとなる

2015年10月22日 18時37分02秒 | 日記・断片
台所、風呂場、トイレをリフォームした。
そこまでは次男のとおりにした。
ところが、居間と次男の部屋までリフォームとなる。
お金もかかるし、リフォームのために、本箱を移動、整理棚と寝室の本箱兼机は捨てるこことなる。
台所の食器棚はまだ十分使えたのに、台所のリフォームの時に捨てた。
そして新しい食器棚を買う。
食器類は3分の2は捨てた。
新しく付けた瞬間湯沸器はシステムキッチンのため、捨てることになったが、昨日、家人の友人が譲ってほしいと取り来た。
玄関の靴箱も破棄して、新しいものを買った。
本棚も新たに買う。
トラック1台分を捨てる。
次男は長男の部屋に移るので長男のベット、テレビなども捨てた。
カーテンクロスを新しくする。
築35年なので確かに家は痛んだが、両親はあと何年リフォームした部屋に住むのか?
家人が本棚などを黙々と整理する。
「オヤジにやらせろ」と次男。
リフォームに反対の当方は、外出して部屋の整理を黙殺。
家人は「父親が暴れている」と嘘までついて、長男を呼んだ。
そして父親が家の整理に協力するよう説得する。
「オヤジ、おふくろが独りで整理しているんだ。少しは手伝えよ」と長男。
当方は不貞腐れていたが、部屋に荷物があふれていては、フォーム業者も困る。
どうにも部屋のリフォームには納得しないが、業者を困らせるわけにはいかない。
友人に不満を訴えたが、それも虚しい。
何時ものパターンで酒を飲んで、憤りを紛らわせる。














逮捕された厚労省室長補佐に覚えた違和感

2015年10月22日 18時09分41秒 | 社会・文化・政治・経済
なぜ容疑者の暴走を組織は止められなかったのか?

日経メディカル 2015年10月22日 日経ビジネスONLINE・記者の眼
庄子 育子=編集委員

 来年から運用が始まるマイナンバー制度をめぐり、準備に関わっていた厚生労働省職員の汚職事件が発覚した。筆者はある病院長の紹介により今回逮捕された容疑者と今年4月に会食する機会があった。初対面での印象は強烈で、とても違和感を覚えた。

 事件を受けて、省内で幹部らに話を聞く限り、容疑者に対して以前から同じように違和感を覚えていた人は少なくなかった。そうでありながら、なぜ暴走を許してしまったのか。容疑が事実とすれば、罪を犯した本人が何より責められるべきなのは間違いないが、制御しきれなかった組織の責任も重い。
 「とにかく頭がいいし、先日の講演では、個人情報保護などの難しい話を3時間ノンストップで続けて、全く聴衆を飽きさせない、相当な話術の持ち主です。カミソリのような切れ味ですが、親しみやすいところも多く、会ってみたら楽しいですよ」。

 以前の取材先である病院の院長から、講演会を通じて知り合った厚労官僚を紹介したいとのメールが入ったのは今年3月上旬。その人となりについて、こんな風に記されていた。

 地域医療に力を入れ、実績も上げている病院長がそこまでお勧めするのであれば、と申し出を受けることにしたところ、4月17日に都内で病院長も含めて会食するという話がトントン拍子で決まった。

 迎えた会食当日、厚労官僚と初めて顔を合わせた筆者は面食らった。長髪を頭の後ろで束ね、真っ黒なスーツに赤色のシャツ。サングラス風の眼鏡を鼻まで下げ、いくつもの派手な指輪、ブレスレットもつけていた。その風貌は、一般的な官僚のイメージと大きくかけ離れていた。

 見た目だけで判断してはならないと思い直して名刺を交換すると、またも驚かされた。「厚生労働省政策統括官付情報政策担当参事官室長補佐」の下に、同じ文字サイズで「北海道大学大学院保健科学研究院客員准教授」「秋田大学医学部付属病院医療情報部非常勤講師」とあり、さらにその下には、一回り小さい文字サイズで、どこそこの協会の委員長を務めているなど、四つの役職が書かれていた。長年、厚労官僚の取材をしている筆者だが、これほど肩書きが大量に列記されている名刺を見たことはなかった。

 その相手こそが、マイナンバー制度関連事業をめぐり、業者から現金100万円を受け取ったとして、10月13日に収賄の疑いで逮捕された厚労省情報政策担当参事官室室長補佐の中安一幸容疑者だった。

■「この日本を俺が変える」
 中安氏は現在45歳。厚労省によると、高校卒業後の1991年、地方の国立病院の事務職員として採用され、2005年に係長として厚労省の本省に転任した。情報技術(IT)分野で高い専門性を持ち、省内では一貫して医療など社会保障分野の情報政策に携わった。

 各地のシンポジウムなどで講演する機会も多く、中安氏を紹介してくれた病院長いわく、「流行のフレーズやイラストを使って複雑な内容をわかりやすく伝える講演スタイルは評判」だったようだ。

 いわゆるノンキャリア官僚の中安氏。だが、会食の際に、本人が採用経緯や学歴について口にすることは一切なかった。

 会食時の様子をもう少し続けよう。第一印象で筆者が覚えた違和感は、話し始めてみてますます強まった。中安氏は会話のキャッチボールをするタイプではなく、豊富な知識を一方的に話し続けた。医療を情報化することで、医療の効率化や医療費の削減につながるという主張を熱っぽく展開。「この日本を俺が変える」。そうも語っていた。

 また、自分に近い国会議員がたくさんいることや人脈の多さを誇り、医師会の幹部らを呼び捨てにして「低能」などとぶったぎった。

 初対面だった筆者は正直言って、かなり戸惑いを覚えた。結局、この会食以降、中安氏と接点を持つことはなかった。

■仕事を任されるようになって身なりが変貌
 中安氏の官僚らしからぬ風貌については、テレビなどで繰り返し報じられているので、ほとんどの人が目にしていることだろう。ただし、厚労省本省に来て1、2年目の2005~2006年のころの中安氏を詳しく知る幹部官僚によると、当初はそこまで派手な外見ではなかったという。「見た目は気にならなかった。だが、大言壮語タイプだとは感じていた。また、押しが強い印象が残っている」と同幹部。

 押しの強さを表すエピソードとして、厚労大臣にレクチャーする際、通常は説明するのはもっぱらキャリア職員だが、中安氏の場合は「自分にやらせてほしい」と志願し、積極的に行っていた。「それだけ自らのIT知識に関する自信があったのだろう」(同幹部)。

 関係者の話を総合すると、中安氏の外見の奇抜さは2009年ごろから際立つようになったという。ちょうどそのころ、中安氏はシステム導入とその企画立案の担当を任され、関連する入札事業にも直接携わるようになった。「彼の仕事ぶりを踏まえれば、そうしたポストに就くのは妥当。周囲から期待もされていた」と話すのは、さる中堅官僚。ただ、その担当をこなすようになって以降、「身なりがどんどん変わっていった」と言う。上下白のスーツを着込み、身に着けるアクセサリー類が増えるなどして、省内では完全に浮いた存在となった。

 中安氏の逮捕容疑は具体的には、マイナンバー制度の導入に備えて厚労省が2011年に公募した2事業の企画競争入札において、都内のIT関連会社が受注できるよう便宜を図った見返りに、現金100万円を受け取ったとされるもの。だが、この贈賄側の会社が2009年以降に厚労省から受注した7つの業務すべてが、中安氏が所属していた部署から発注されていた。そのため、もっと早い段階から贈賄企業との間で金銭の受け渡しがあった可能性も取り沙汰されている。

 今後の警察の捜査を待つ必要はあるが、2009年には不正に手を染め始めていて、それに合わせて見た目も次第に派手になっていったということかもしれない。
■ノンキャリアの暴走を止められないキャリア
 見た目の奇抜さから、省内で有名人だった中安氏。「あの服装は意味不明。さすがに異常な外れ値」。事件発覚後、そう評する厚労官僚もいた。だが、厚労省という組織は、異常な外れ値を放置してきたわけだ。

 ここ最近は、中安氏は出張や講演活動に熱心で、昨年は週の半分程度しか出勤していなかったという。どの程度が公務だったかなどははっきりしておらず、厚労省では現在、詳しい勤務実態について調査を進めている。

 元々、大言壮語タイプで、押しが強い。そんな人物が、専門性を買われて、仕事を任されるようになり、自己顕示欲を肥大化。部署間を大きく異動させられることもなかったため、狭い領域で独特の立ち位置を築き、暴走した――。今回の事件に至るまでの経緯はおおむねこんな風にまとめられる。

 一連の流れは案外わかりやすい。そうである以上、うまく不正を許さないように持っていけた余地も十分あったはずだが、現実には逮捕事件につながった。その背景には、幾つかの問題が横たわる。

 まずは人事に関して。通常は2~3年で部署を異動することが多いなか、中安氏はIT分野で高い専門性を持っていたために、入省以来、一貫して情報政策を担当し、その間に業者と癒着する関係ができあがっていった。中安氏を特別視せずに、通常と同じような異動をさせておくべきだったとの見方は確かにある。だが、ある厚労官僚は、「省内には、ITの専門性が欠如していて、だからこそ特定の人物に頼らざるを得ない状況になってしまっていた」と打ち明ける。

 IT分野は技術の進歩が速い。この官僚によれば、それに対応できるだけの人材をしっかり育成するシステムが省にはないという。また、「そもそも省内では、医療提供体制や診療報酬、社会福祉などの分野が花型で、IT分野は本流の仕事と思われていない」とも語る。

 人事をめぐっては、ほかにも、役人らしくない奇抜な服装を認めるべきではなく、誰も注意しなかったばかりに、自分は何でも許されるとの勘違いを生んだとみる向きもあるだろう。これについては、キャリア組の中間管理職の立場の厚労官僚が苦笑交じりに次のように語る。

 「ノンキャリアの実質的な人事権を握っているノンキャリアの管理者が強く注意すれば多少聞く耳を持つかもかもしれないが、他の誰か、例えば私のようなキャリア組の管理職が指摘したところで従ってもらえる可能性はほぼゼロに近い」

 ノンキャリアとキャリアとでは、人事管理が分かれていて、組織上、ノンキャリアの人事はノンキャリア任せ。したがって、そこでのチェック・指導が甘ければ、そのまま放置されてしまうのだという。ノンキャリアの暴走をキャリアが止められない仕組みになってしまっている。

■厚労省にとって数億円レベルの事業はおまけ
 契約事業に対して厚労省の管理体制はなぜここまでずさんだったのか。今回の事件に対してはもちろんそんな根本的な疑問もわいてくる。ただ、ずさんさの背景には、厚労省ならではの実に不思議な事情があった。

 「数億円レベルの事業なら、ちっぽけでおまけみたいなもの」――。

 厚労省は、国の一般会計の3割を占める約30兆円の予算をつかさどる最大の巨大官庁。各事業の予算規模は数十億から数百億円のものが大半を占めるため、省内ではそんな受け止め方であるのだという。

 「だから、たかだか数億円レベルの事業は担当者がやればいいとなっている。そして、そうした事業に対して管理職が細かくチェックして口を出せば、“小物”だと思われるので、お任せで済ませてしまう」(前出の中堅官僚)。

 中安氏の逮捕容疑に関わる2つの事業の契約額は、7400万円と1億4000万円。そのほか贈賄企業が受注した中安氏絡みの残る5つの入札事業の契約額も数億円レベルで、最高で約2億8800万円だった。

 IT人材の養成が追いついていない、ノンキャリアとキャリアとで分かれてしまっている人事管理、事業規模に対する金銭感覚の麻痺――。こうしてみていくと、厚労省という組織体の統治機構の脆弱ぶりは明らかだ。

 塩崎恭久厚労相は、10月16日の閣議後会見で、今回の事件について「極めて遺憾であり、国民の皆様におわび申し上げたい」と謝罪。10月21日に外部の有識者も含めた監察本部を開き、事件の検証や再発防止策を検討することも明らかにした。

 中安氏の容疑が事実とすれば、罪を犯した本人が何より責められるべきなのは間違いない。だが、制御しきれなかった組織の責任もやはり大きい。

 今回の事件に関して、ある厚労官僚からは、職員の間で妙な萎縮が起きてしまいかねないことを懸念する声も聞かれた。汚職は論外とはいえ、中安氏は省内では、社会保障を良くするためにはインフラ(情報基盤)整備が欠かせないと強い信念を持って突き進んできた“改革派”の人物としても知られていた。「官僚はもともと事なかれ主義や自己保身に走る傾向が強く、今回の事件を『改革しない方がいい』という誤ったメッセージと受け止めてしまえば、省にとっては大きな損失」と、同官僚は言う。

 いまだムダ・ムリ・ムラの多い社会保障分野は改革が急務だ。今回の事件をきっかけに、不祥事は許さず、さりとて改革の停滞を招かない組織にするにはどうすればいいかを、厚労省は真剣に考える必要がある。

初出:日経ビジネスONLINE 記者の眼(2015年10月20日掲載)