認知症世界の歩き方

2022年06月09日 12時41分17秒 | 社会・文化・政治・経済

筧 裕介  (著), 樋口直美 (監修), 1 more

・異例の売れ行き! 14刷14万部突破!
・南日本新聞2/27〈みなみの本棚〉で紹介
・朝日新聞1/15〈売れてる本〉で紹介
・日経新聞1/8〈ベストセラーの裏側〉で紹介
・北海道新聞1/12で紹介
・福井新聞11/16で紹介
・朝日新聞デジタル10/26で紹介
・神戸新聞NEXT10/13で紹介

なかなか理解してもらえずに困っていた「認知症のある方が実際に見ている世界」
スケッチと旅行記の形式で、すごーくわかる!

まるで「ご本人の頭の中を覗いているような感覚」で、認知症のことを楽しみながら学べる一冊です。

ーーー

ここは、認知症世界。
認知症とともに生きる世界では、だれもがいろいろなハプニングを体験することになります。

・乗るとだんだん記憶をなくす「ミステリーバス」
→自分のしたことを忘れてしまうのは、なぜ?

・だれもがタイムスリップしてしまう住宅街「アルキタイヒルズ」
→あてもなく街を歩き回ってしまうのは、なぜ?

・イケメンも美女も、見た目が関係ない社会「顔無し族の村」
→人の顔がわからなくなるのは、なぜ?

・熱湯、ヌルッ、冷水、ビリリ。入浴するたび変わるお湯「七変化温泉」
→大好きだったお風呂を嫌がるのは、なぜ?

・時計の針が一定のリズムでは刻まれない「トキシラズ宮殿」
→コンロの火を消し忘れてしまうのは、なぜ?

・一本道なのになかなか出口にたどり着かない「服ノ袖トンネル」
→同じ服ばかり着たがるのは、なぜ?

・ヒソヒソ話が全部聞こえて疲れてしまう「カクテルバーDANBO」
人の話を集中して聞けないのは、なぜ? etc...

あなたは認知症世界を旅する旅人。
この物語に登場するのは、架空の主人公でも、知らないだれかでもなく、
「少し先の未来のあなた」や「あなたの大切な家族」です。

認知症世界の旅、はじまり、はじまり。

ーーー

<著者からのメッセージ>

●とにかく、「本人」の視点で認知症を知ることのできる本を目指しました。

認知症のある方の心と身体には、どんな問題が起きているのでしょうか。そして、いつ・どこで・どのような状況で生活のしづらさを感じているのでしょうか。
いざこういうことを調べてみても、これまでに出版された本やインターネットで見つかる情報は、どれも症状を医療従事者や介護者視点の難しい言葉で説明したものばかり。肝心の「ご本人」の視点から、その気持ちや困りごとがまとめられた情報が、ほとんど見つからないのです。
この大切な情報が不足していることが原因で、認知症に関する知識やイメージに偏りが生まれ、ご本人と、周りの方の生きづらさにつながっています。

「困っていることはあるのに、自分の口で言ってもうまく説明できない」という、ご本人の気持ち。
「本人に何が起きているのかわからないから、どうしたらいいのかわからない」という、周りの方が抱える気持ち。

そのすれ違いを、少しでも減らすことができないか。認知症のある方ご本人に起こっていること、ご本人が感じていることをより多くの人に理解してもらいたいというのが、この本をつくった一番の思いです。

●「認知症のある方が生きている世界」を、実際に見られるように

とはいえ、認知症のある方が抱えるトラブルを理解するのは簡単なことではありません。そこでわたしたちは、認知症のあるご本人にインタビューを重ね、「語り」を蓄積することから始めました。その数は約100名にのぼりました。
それをもとに、認知症のある方が経験する出来事を「旅のスケッチ」と「旅行記」の形式にまとめ、誰もがわかりやすく身近に感じ、楽しみながら学べるストーリーをつくることにしました。
それが、「認知症世界の歩き方」です。

●たとえば、「お風呂を嫌がる」のはどうしてなのか?

「本人が、お風呂に入るのを嫌がって……」。介護をされる方から、よくお聞きする話です。見方によっては「介護への抵抗」と感じられる、その人の「お風呂に入りたくない理由」は1つではなく、実はその背景には、さまざまな認知機能のトラブルがあると考えられます。たとえば、

1.温度感覚のトラブルで、お湯が極度に熱く感じる
2.皮膚感覚のトラブルで、お湯をぬるっと不快に感じる
3.空間認識や身体機能のトラブルで、服の着脱が困難
4.時間認識や記憶のトラブルで、入浴したばかりだと思っている

単純に、家族に手間をかけさせたくないと思っている、という場合もあるでしょう。
このように、お風呂という1つのシーンをとっても、その人が抱える心身機能障害(心と身体の不調・トラブル・誤作動)や生活習慣・住環境によって、なぜ・どんなことに困難を感じるのかは異なるのです。
つまり、認知症を「ひとくくり」にしない。それが、とても大切なことです。

●どうしてそんなことするの……?行動の「理由」を知ることが、本人も介護者もラクにする

「できること」も「できないこと」も、人それぞれで異なります。
たとえば、すでに買い置きがあるのに食パンを何度も買ってきてしまう、という日常のちょっとした失敗。でも、食パンを買いすぎるのも、単純に「いつ買ったのか忘れてしまっている」のか、「戸棚の扉を閉めたことによって食パンが見えなくなったため、その記憶が消えてしまっている」のかなど、原因はさまざまです。
失敗だけを見ていると「本人に買い物をさせない」と行動を制限するしかないように思えますが、その背景にある理由がわかれば、対応の仕方は変わります。
買い物リストをつくる、ストックは必ず見えるところに置く、そもそも戸棚の扉を外す……。
こうしたやりとりの中に、「わかってくれない」「わからない」といったすれ違いは起こるものです。
でも、それを少なくすることができれば、ご本人も周りの方も楽になる場面が増えていくことでしょう。
ちょっとした工夫だけで、今まで通りの生活を続けることができ、本人の尊厳を守り、認知機能の低下を防ぐことにもつながります。

「認知症世界の歩き方」の完成を一番喜んでくださったのは、だれよりも認知症のある方ご本人でした。
「自分の口で言ってもあんまりうまく説明できないし、相手にもすぐに理解してもらえなかったけど、これを読んでもらうと「ああ、こんなことが起きてるんだ」って、わかってくれる人が多くて嬉しかった。」

また、ご家族からは、こんな感想をいただきました。
「わたしたち家族が、彼女に見えている世界を理解し、寄り添い、彼女と心地よく過ごすためのヒントを探していたときに、とてもわかりやすく、世界の見え方を教えてもらえました。」

この本だけで、すべてがわかるわけではありません。でも、認知症のある方にはどんな世界が見えているのかを知ることで、自分や自分の大切な人にどのようなことが起きるのかを、より想像できるようになるでしょう。

●認知症とともに幸せに生きる未来をつくれるように

認知症は「今のところ」は、医学的に治す方法はない、という事実があります。
しかし、「本人の視点」から認知症を学び、生活の困りごとの背景にある理由を知ることで、「どうやって、認知症とともに生きるか」、つまり、「付き合い方」や「周りの環境」は変えることができます。
付き合い方や周りの環境を変えることで、その困りごと自体が発生しない、ということも起こり得ます。解決する困りごともあるでしょう。
「病」を診て「症状」に対処する医療・介護視点のアプローチではなく、「人」を見て「生活」をともにつくり直す。
そんな視点からできるアプローチもあるはずです。

認知症のある方が生きている世界をもっと自分も知りたい。この超高齢社会の日本に、もっとその世界を想像できる人が増えることで、変わることがあるに違いない。
認知症とともに、幸せに生きる未来をつくるきっかけになれば。そんな思いで、この本をつくりました。
自分と自分の大切な人との生活をともにつくっていく手引きになれば幸いです。
 
著者プロフィール

筧 裕介(かけい ゆうすけ)
特定非営利活動法人イシュープラスデザイン 代表

1975年生。一橋大学社会学部卒業。東京大学大学院工学系研究科修了(工学博士)。慶應義塾大学大学院特任教授。
2008年ソーシャルデザインプロジェクトissue+design を設立。以降、社会課題解決のためのデザイン領域の研究、実践に取り組む。2017年より認知症未来共創ハブの設立メンバーとして、認知症のある方が暮らしやすい社会づくりの活動に取り組む。
代表プロジェクトに、東日本大震災のボランティアを支援する「できますゼッケン」、妊娠・出産・育児を支える「親子健康手帳」、300 人の地域住民とともに未来を描く「みんなでつくる総合計画」、認知症とともにより良く生きる未来をつくる「認知症未来共創ハブ」、他。 GOOD DESIGN AWARD 2019 BEST100「SDGs de地方創生」カードゲーム開発者。 日本計画行政学会、学会奨励賞、グッドデザイン賞、D&AD(英)他受賞多数。著書に『地域を変えるデザイン』、『ソーシャルデザイン実践ガイド』、『人口減少×デザイン』、『持続可能な地域のつくりかた』『認知症世界の歩き方』など。


監修プロフィール

認知症未来共創ハブ

「認知症とともによりよく生きる未来」を目指し、当事者の思い・体験 と知恵を中心に、認知症のある方、家族や支援者、地域住民、医療介護 福祉関係者、企業、自治体、関係省庁及び関係機関、研究者らが協働し、 ともに未来を創る活動体。
慶應義塾大学ウェルビーイングリサーチセン ター、日本医療政策機構、認知症フレンドシップクラブ、issue+design の4 団体が2018 年より共同で運営。 代表、堀田聰子(慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科・教授)。
 
 
 
 わたしはもう11年越えの認知症の親の面倒を見ています。
図式で分かるみたいに書いて有り、未だに認知症のおかしな言動や行動に戸惑う事も沢山有り、理解してあげられるかもと期待しましたが、たまにイラストが有る位で95%字です。
それも昔の事しか思い出せないとか。自分の物を盗まれたと思い込むとか・・・・・・・これ只の
認知症の誰でもが知っている代表的な症状で、「何も対処法が書かれて居ません。」
最近、もう知られた事を、企画を立てて、図式で分かるとか、凄く画期的な内容みたいに打ち出して
売る本が増えて来ましたが、こんな何も認知症の家族の為にも、対策にも為らない本を売りたいがために
釣って売らないで欲しい。この著者を軽蔑します。介護業界でも医者でも無く、いわゆるプランナー。
為る程なという感じです。介護の世界迄利用しないでくれ。一体何の専門家?
しっかりした知識も、実力も無い人間に限って形に頼ってこういう手合いの物を出します。
初期の認知症の導入参考書としては否定はしません。
 
 
 
 
この本の良かった点。
・認知症について分かりやすく説明するために、イラストやアイコンを使っていたこと。
・項目が整理され、読みやすいこと。
・随所に索引があり、検索しやすいこと。
・認知症患者の声を届けてくれたこと。

一方で気になった点
・この本は誰のために書かれた本なのでしょうか?
・患者さんのため→そうであれば、このストーリー仕立ては、失礼だと思います。
誰がディメンシア(英語で認知症のこと)世界の旅行にすき好んで出かけるのでしょうか?地名も笑えません(トキシラズなんて、お魚にも失礼です)。認知症の患者さんたちは、この本で勝手にアトラクション仕立てにされている観光スポットから、出ることができなくて、困っていることもご理解頂きたい。
 ・患者さんの家族のため→認知機能の仕組みについて、そうなのかなと思うことはあるかもしれませんが、認知症患者を抱えるご家族の在宅介護で、直面する深刻な問題の数々に対する答えやヒントにはなっていません。
 ・医療や介護専門職のため→あまり参考にはなりませんでした(少なくとも私の場合)。知りたいことは、もっと深い内容で、それを期待して買ったのですが、残念です。
・この本でも比較的難しいところは、分かりやすく説明されていません。分かりやすく説明しようとして、出てくる例え話は、誰を対象としているかも不明(多分若い人たちでしょうか…)

この本は認知症を理解してもらいたい思いで書かれたと思いますが(そこは良かった)、そのためには、認知症の患者さん、認知症患者に関わる人達への取材がもっと必要だったのではと感じました。
これまでの認知症の本はXXの症状ならXXというような本が多かったですが この本は認知症の方の立場からの世界を説明してるので 本を読んでみて 今までにはない「なるほど!!」と思うことが多いです. 認知症の方に対して 簡単なことがなんでできないの???と 普通の方は思いがちです 一見 すべての人間の行動は簡単な1コマンドでできると思っていますが 実はすべての行動はいくつものコマンド処理の積み重ねてできているというところが 通常の方にきづきにくいところだと思います 
 複雑で多数のコマンドをミスなくエラーなしに処理することで 1連の何気ない生活ができているということに気が付いただけでも 本を読んでみて よかったです
 
 
 
認知症に対する考え方がかわりました。ボケちゃった、じゃなくて、理由がきちんとあるんですよね。
解決策がない!とお怒りの読者さんがいるようですが、解決策が本でまとめられるくらいなら、医者いりません。
人間それぞれの個性溢れる認知の誤作動が重なりあって、の不具合であったりするので、これだからこうしたら解決!じゃないことは普通に考えたらわかること。自分なりに相手の誤作動に気づいて、なるだけ寄り添えたらいいなとおもいます。おばあちゃんが生きているうちに読みたかった、、、
 
 

ヘレンケラー3度来日

2022年06月09日 12時25分15秒 | 社会・文化・政治・経済

ヘレンケラー3度来日

盲ろうのヘレン・ケラー女史。

戦前に1度(S12・1937)

戦後に2度(S23・1948/S30・1955)

合わせて、3度来日しています。

昭和12年(1937年)初来日した時には

4月~7月末まで、全国各地の盲・聾学校などを訪問しています。

満洲や朝鮮でも、講演・対談をしたようです。

実は、ヘレン・ケラーは横浜港に着いたのですが、客船待合室でお財布を盗まれてしまいました!

そのことが新聞記事になると、全国各地からヘレン宛に現金が届き、帰るまでには盗まれた金額の10倍になったそうです。

このエピソードは最近知りました。

全国各地のろう学校沿革を見ていたら、ヘレン・ケラーが訪れたことが書かれていて

ものすごいハードスケジュールだし、移動距離も長い。

ろう学校だけを考えていたけれど、盲学校にも行っているんですね。

当時は、盲唖学校で一緒だったところもあったと思いますが。

さて、昨日、初詣に出かけようと、駅に行ったら、地域のろう高齢者とバッタリ!!

時間をもてあましているようで、近くのミスドに入って、しばらくお喋りしました。

長岡ろう学校卒業の方ですが、ヘレン・ケラーに会ったことある?って聞いてみました。

そうしたら、2、3回?あるそう!!

夜行汽車に乗って、東京?名古屋?どこかで見たらしい。

今度会ったら、もっと詳しく聞いてみよう。

1回目は「奇跡の聖女」

2回目は「幸福の青い鳥」

3回目は「古き良き友」

と呼ばれた女史。

彼女の活動が、日本の福祉にも大きな進歩を与えてくれている。

今後、女史に出会ったろう高齢者に、生の声(手話)をたずねていきたい。

 

奇跡の人サリヴァン先生の教育で三重苦にもかかわらず世界中で福祉を進めてきたヘレン・アダムス・ケラー(Helen Adams Keller)女史。

三度来日しています。

初来日は1937年4月15日。
日本ライトハウスの岩橋武夫氏が招聘し、日本の主要都市のみならず朝鮮、満州まで訪問しましたが、盧溝橋事件が勃発したため急遽帰国してしまいました。

二度目は1948年で、毎日新聞が中心となり、招聘・記念キャンペーンを全国で展開。
このときのシンボルとされた青い鳥は、童話「青い鳥」の作者メーテルリンク伯爵の夫人がヘレン・ケラーを訪ね、「あなたこそ幸福の青い鳥を見つけたただ一人の方です。」と言って大学卒業を祝福したというエピソードから来ています。

青い鳥がデザイン化されたブローチ、バッジが販売され、公募によって選定された「幸福の青い鳥」が歓迎の歌として全国で歌われました。
そして、集まった浄財で東京と大阪に訓盲などを行う財団が設立されていきます。また、この来日が身体障害者福祉関係の法制化へと繋がったのです。

社会福祉法人 東京ヘレン・ケラー協会
〒169-0072東京都新宿区大久保3-14-20
http://www.thka.jp/
協会本部、ヘレン・ケラー学院
TEL 03-3200-0525
点字図書館
TEL 03-3200-0987

 

 

 

 

 

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ヘレンケラー 私の生涯 

2022年06月09日 12時01分03秒 | 社会・文化・政治・経済
 

苦難に負けない人生こそ勝利の道である。

勇気こそが、一切を開く力であることを命に刻むことだ。

どんな時も、不屈の信念で戦いで苦難ではねのけていく。

幼い頃、病魔に冒され、聴力と視力、言葉を失ったヘレン。

大きな障害を背負った彼女を、サリバン先生は暖かく励ました。

ハンディキャップを克服すべく博士号を受け、ヘレンは「奇跡の人」となる。感動の自伝。

「人間を変えるものは環境ではなく、人間自身の内なる力なのです」

「あらゆる苦闘は一つひとつが勝利なのです。もう少し努力すれば光り輝く雲にとどき、空の青い深み、私の望みの高天原に届くのです」

「私たちは、私たちの力に相応した仕事を与えてください、ということを祈るのではなくして、私たちの仕事に相応し、大望心に燃え、はるかな目的に向かって、おおしく進みうる力を与えてください、といことを祈るのでなければなりません」

「他人のために尽くそうとか、社会に新生命を打ち建てようという、私欲を離れた目的から永続的な確実な歓喜が生まれるものであります」

 

 
として、折にふれ、繰り返し読んでいます。翻訳者のかたが巧いというのもきっとあるかと想いました。美文です。
不思議なのは、このかたはほんとうに目や耳が不自由なのかと信じられないくらいの
このかたの目を通して見る世界の
盲目の人に手をひかれて巡りみる世界の霊妙さに驚かされました。
この世に疲れた時に、彼女が聖書を頼りにされていたように、私はこの本を開いて心に慰めを得ております。

自然界、森や川、また都会の街の風景、人々の描写が繊細に、リアルに心に触れて来ます。
素晴らしい文章の贈りものをありがとうございました。

160ページ、「整調」から‥「いったい「思い出の記」などといったものを書くようになると、人はたいてい死ぬるのが習いのように思われます。
ひょっとするとむしろ死んでしまったほうが本人のためにもまた周囲の人たちのためにもわずらいがなくて幸いなことであるかもしれません。
しかしながら死んでしまったほうがよいかもしれない私が、今もなおこうして生きているからには、ラドクリフ・カレッジの二年生以後の私の生活を、ご迷惑でも書きつづってみたいと思います。私は長い間、いろんな気持ちでまたいろんな境遇で、私がおもしろいと思ったことについてとりとめもないことを書きつづけてきました。
こんなふうにたわいもなくものを書くということは、私のもって生まれた性分なので、そうしていればおしゃべりもできるし、すこしは笑いもできるし、まただれかのお友だちにもなれるというもの、だからして私はこうしているのが大好きなのです。」‥

会ったこともない、行ったこともないところの人ですが、私も彼女の言葉に感動した多くの読者のうちの一人として、そんなふうに多くのお友だちのなかの一人になれたらとても嬉しいと想いました。本のなかの友人。
 
ヘレン・ケラー自身が書かれたこんな著書があるのを知らなくって、ネットで見付けて即購入しました ! 三重苦のヘレン・ケラーの人生、でも恩師のサリバン先生に出会ったことで絶望が希望に変えられ、輝きに満ちた人生となります * * * こんな人生もあるんだね、って感じです。
 

知っていたこと、全く知らなかったこと、沢山の発見があり、子供にも正しい話をすることが出来そうです。
 
 
ポンプで水をくんだ時に、手にあたった水がwaterであることに気づき、そこからどんどん言葉を獲得していった話は有名ですが、それ以上のことを知らなかった。
この本には、ヘレン自身が経験したこと、多くの人とのコミュニケーションから得たものが書かれている。翻訳ということもあって、多少読みにくい、眠くなるところもあったが、500ページにも渡る彼女の人生は実に豊かで楽しい。電話を発明したグラハム・ベルとの出会い、カーネギーホールのオーナーのカーネギー氏とも親交があったなど、歴史をひもとく感じで大変興味深い面もあった。
現代においても盲ろう者は、コミュニケーションに大変な苦労をしている。周囲の人の通訳、状況説明が十分に無ければこれだけの本を著すことはできなかったと思うし、貪欲に知りたいヘレンにも大いに触発された。
 
 
勇気をいただきました。自分も何事にも諦めずにチャレンジしていきたいと思います。
 

私はまだ若輩なので、(といってもミソジ近いですけど)、読解が難しいといえば難しい。
具体的には、目が見えないとか、耳が聞こえないといったことに対する、霊感の読解が難しい。
でも、この本にはその答えがある。そんなかんじでした。読んで良かった。
私は各種の障害に対しては普遍的な魔力での治癒や霊力によるサポートを知っているのですが、(信じるだけではなく知っているのですけど、)、そんな私の考えを深めてくれる一冊でした。
 
 
 
 
  
 
 
 
 

孤独・孤立問題

2022年06月09日 11時29分24秒 | 社会・文化・政治・経済
 

深刻化する社会的な孤独・孤立の問題

2022年06月09日 11時26分32秒 | 社会・文化・政治・経済
 社会的不安に寄り添い、深刻化する社会的な孤独・孤立の問題について総合的な対策を推進するための企画及び立案並びに総合調整に関する事務を処理するため、内閣官房に、孤独・孤立対策担当室を設置いたしました。
 政府一体となって孤独・孤立問題に取り組み、より一層的確に必要とする方に支援をお届けいたします。
 

新着情報

令和4年4月28日
 
原油価格・物価高騰等総合緊急対策における孤独・孤立対策について掲載しました。(PDF/1,5371KB)
 
令和4年4月26日
 
第3回孤独・孤立対策推進会議の開催について掲載しました。
 
令和4年4月21日
 
第2回「ひとりじゃないカフェ」を開催しました。
 
令和4年4月8日
 
孤独・孤立の実態把握に関する全国調査の結果を公表しました。
 
令和4年2月25日
 
孤独・孤立対策官民連携プラットフォーム設立総会が開催されました。

カベを壊す思考法

2022年06月09日 11時10分25秒 | 社会・文化・政治・経済
 
出口 治明  (著)
 
「はじめに」より抜粋
~新型コロナウィルスは大自然の脅威ですが、まったく新しい「日常」が目の前に出現したこともまた事実です。改革のカベになる「固定概念」や「常識」に大自然の力で風穴が空いたのです。「数字・ファクト・ロジック」を基に足下を見直したとき、困難に直面しているみなさんの前に、新たな可能性を見いだすことができる別の世界や新しいチャンスが広がるのだと思います<中略>今後、コロナウイルスが収まっても、何度も「大きな転機」は訪れると思います。その都度、困難なことが起こるかもしれませんが、何度でも立ち上がり「最後に勝つ」ために、本書に記した僕の経験と思考法が、みなさんのお役にたつならこれほどうれしいことはありません~

編集部より
ウィズコロナというまったく新しい時代に必要な一冊!

10年前、出口治明先生は、自ら立ち上げたまったく新しい形態の保険会社ライフネット生命で、130年以上続いていた「生命保険会社の常識」と戦っていました。そして常識を打ち破ることに成功し、新たな道を歩み始めました。
本書には、出口先生がどのようにして「固定概念」や「常識」というカベを打ち砕いていったのかが詳細に書かれています。
今、私たちはウィズコロナという予想もしなかった事態に直面しています。コロナ前の常識は通用しなくなりました。これからは「新しい日常」を自ら作っていかなければなりません。本書には、私たちの「新しい日常」を創造していくためのヒントが数多くちりばめられています。2021年、ウィズコロナという新しい時代に必要な一冊として、刊行いたしました。


目次

はじめに

序章 運命は、変わる
・運命は、突然訪れる
・左遷された清の役人・林則徐に見習う
・矛盾を矛盾で終わらせない

第1章 これまでの「成功法則」を捨てよ!
・方針を決めるのに必要な5つの「考える軸」
1.人間は動物である
2.人間はそれほど賢くない
3.人生はゴールが見えない「イエス・ノーゲーム」
4.決めることとは、何かを捨てること
5「.おおぜいの人」を「長い間」だますことはできない
・「よく考えたほうが間違えない」の嘘
・いちばんダメなのは"宙ぶらりん"の時間をつくること

第2章 難問を解決する軸となる「タテ・ヨコ」思考
・同じことをやり続ければ、間違える確率は、確実に高まる
・難問に遭遇したとき、最強の武器になる「タテ・ヨコ思考」
タテ思考1
基準になる数字は必ず覚えておく。そして比較する。
タテ思考2
長期のスパンで歴史をとらえること
タテ思考3
歴史は「三歩進んで二歩下がる」を繰り返している
ヨコ思考1
海外に難問解決のヒントがある
ヨコ思考2
世界の中の"日本の非常識"を知る

,,,,,,,,, etc.

第3章 自分に必要な情報のつかまえ方
・人間は失敗を通してしか、学べない
・生きる指針となっている、キッシンジャー博士の教え
・上質な情報とは"会いたい人"が与えてくれる
・「小さな危険」を積み重ねて、「大きな危険」を回避する
・一つのところでじっとしているほど危険な生き方はない
,,,,,,,, etc.

第4章 生き残るためにやるべきこと
・激変する世の中でも、未来は予測できる
・組織づくりの要諦は、「いかに異質なヒト」を集めるか
・会社が生み出す商品には、働く人の姿が、如実に映し出される
,,,,,,,, etc.

第5章 正攻法に勝る解決方法は、ない
・ビジネスノウハウを掴み取る「道場破り」理論
・どこにでも「青い鳥」はいる
・未知なる生活は、とことん味わってみる
・人間の長所と短所は、「同じもの」である

,,,,,,,, etc. 第6章「最後に勝つ」ために
・日本人は、決して特殊ではない
・戦後の成功体験は、三つの神風に助けられただけである
・必要なのはスローガンではなく、人を動かす仕組み
・これからの社会に必要なのは、「下克上」と「共助」である
,,,,,,,, etc
 

出口 治明  

1948年(昭和23年)三重県一志郡美杉村(現:津市)生まれ。三重県立上野高等学校[2]、京都大学法学部(専攻:憲法)卒業。

大学卒業後の1972年(昭和47年)に日本生命保険相互会社に入社。

経営企画を担当として企画部や財務企画部に所属し、また生命保険協会で財務企画委員の初代委員長として、金融制度改革・保険業法の改正に従事。

ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て、2006年(平成18年)58歳の時に同社を退職。

同年、生命保険準備会社であるライフネット企画株式会社を設立し、代表取締役社長に就任。2008年(平成20年)の生命保険業免許取得に伴い、ライフネット生命保険株式会社を開業。

2013年(平成24年)に社長職を岩瀬大輔に譲り、自らは代表取締役会長に就任。2017年(平成29年)6月に取締役を退く。著作も多く『人生を面白くする 本物の教養』はベストセラーとなった。

2018年(平成30年)1月に立命館アジア太平洋大学第四代学長に就任した。同大学初の民間出の学長となる。

主張・発言
選択的夫婦別姓制度導入に賛同。
「物事を判断するときに、タテヨコ、つまり、昔(歴史)はどうだったかと、世界はどうかということをまず見る。

タテで見れば、日本の伝統は平安時代を見れば明らかなように夫婦別姓。

ヨコに見れば、法律婚で夫婦同一の姓とすることを強制している先進国は日本のみ。導入しない理由がなく、どうして夫婦別姓法案を通すことが簡単にできないのかとても不思議。」と述べている。

少子高齢化時代に必要な女性の活用のためには「クオータ制」が絶対に必要だとする。

 
 

本書にあるようにコロナも自然災害の一つである。歴史を顧みれば何度も人類は大自然の脅威にさらされ、危機に瀕してきたが、その危機こそ我々が次の段階に進化していく引き金になったのもまた歴史の事実である。リモートワークは、コロナがなければここまで急速には進展しなかったのは、わかりやすい事実である。ウィズコロナの今こそ「常識」というカベを簡単に崩せるチャンスはないといえる。新しい仕事や生活を始めたい人には、とても参考になる本だと思う。
 
 
 
 
 
 

過去を悲劇だけで終わらせない

2022年06月09日 10時28分23秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

▼忍耐だ!そうすれば良くなっていく―ゲーテ

▼僕は筋トレや経験を通して、人生に遅過ぎることは無いことを実感しました。
気になることがあれば一緒に挑戦しましょう、人生が変わります―大村崑(90歳のトライ)

▼激動の時代は、足元を固めた人が勝利する。

▼生活習慣の改善で寿命が長くなる。

▼過去を悲劇だけで終わらせない。
被爆者の心を継ぎ、不戦の未来を創る。
その使命を果たす責任は、誰にもあるはずだ。

▼自分の「命」を何に使うのか。
何らかの目的を定めて活動することだ。


帝国主義の負の遺産

2022年06月09日 10時24分15秒 | 社会・文化・政治・経済

帝国主義は、1870年代の列強諸国の植民地獲得競争から1945年の大日本帝国の敗戦まで続いた。
第二次世界大戦後、帝国主義は終わったかのように見えるが、現実的には完全に姿を消したわけではない。

帝国主義は、「領土の膨張・拡大」や「国民の意志統合」という特徴を持っている。
ウクライナ危機の今、私たちが直面している世界の状況は、帝国主義の残滓ともいえるものだ。

帝国主義の負の遺産に再び巻き込まれつつあると言っても過言ではない。

帝国主義は「愛国心を縦糸に、軍国主義を横糸にして織り成した政策である」思想家の幸徳秋水は1901年「廿世紀之怪物 帝国主義の中で指摘した。

帝国主義は、国民の忠誠心を利用して武力増強を図るものだと、幸徳秋水は述べたのだ。
そうした、体制を下支えしたのが当時の「教育」であった。

日本の教育が帝国主義の方向に舵を切ったのは、1890年の「教育勅語」発布からといえる。
日本を万世一系の天皇中心の神の国とする国体思想を強めていった。

その結果、天皇と国家への忠誠心が教育の目的となる。
しかし、特定の国家を絶対的なものと位置付けることは、その国の子どもたちと他の世界との関係性を断ち切らせることにつながった。

結果的に、子どもたちの視野を日本帝国内に閉じ込める風潮を生んだことは否定できない。

戦前の学校教育では教育勅語の暗唱を求められ、緊急の事態では「公に奉じる」るべきだと、命をなげうってでも国家への忠誠を果たすことが強いられた。

教育勅語が当時どれほど絶対視されていたか、現代の私たちは想像することは難しいだろう。

教育の現場では、天皇を中心とする思想は、神の教えのように、絶対に軽んじてはならない神聖なものとして徹底されていった。

戦時中の日本で教育勅語を真正面から批判できた人はわずかしかいない。

他国の国民の犠牲の上に自国の安全と繁栄を求めるのが帝国主義の論理であり本質なのだ。


教育勅語の排除・失効確認

2022年06月09日 09時42分06秒 | 社会・文化・政治・経済

教育勅語等排除に関する決議(1948年6月19日衆議院決議

民主平和国家として世界史的建設途上にあるわが国の現実は、その精神内容において未だ決定的な民主化を確認するを得ないのは遺憾である。

これが徹底に最も緊要なことは教育基本法に則り、教育の改新と振興とをはかることにある。

しかるに既に過去の文書となっている教育勅語並びに陸海軍軍人に賜わりたる勅諭その他の教育に関する諸詔勅、今日もなお国民道徳の指導原理としての性格を持続しているかの如く誤解されるのは、従来の行政上の措置が不十分であったがためである。

思うに、これらの詔勅の根本的理念が主権在君並びに神話的国体観に基いている事実は、明かに基本的人権を損い、且つ国際信義に対して疑点を残すものとなる。

よって憲法第98条の本旨に従い、ここに衆議院は院議を以て、これらの詔勅を排除し、その指導原理的性格を認めないことを宣言する。

政府は直ちにこれらの謄本を回収し、排除の措置を完了すべきである。

右決議する。

 


教育勅語等の失効確認に関する決議(1948年6月19日参議院決議)

われらは、さきに日本国憲法の人類普遍の原理に則り、教育基本法を制定して、わが国家及びわが民族を中心とする教育の誤りを徹底的に払拭し、真理と平和とを希求する人間を育成する民主主義的教育理念をおごそかに宣明した。

その結果として、教育勅語は、軍人に賜はりたる勅諭、戊申詔書、青少年学徒に賜はりたる勅語その他の諸詔勅とともに、既に廃止せられその効力を失つている。

しかし教育勅語等が、あるいは従来の如き効力を今日なお保有するかの疑いを懐く者あるをおもんばかり、われらはとくに、それらが既に効力を失つている事実を明確にするとともに、政府をして教育勅語その他の諸詔勅の謄本をもれなく回収せしめる。

われらはここに、教育の真の権威の確立と国民道徳の振興のために、全国民が一致して教育基本法の明示する新教育理念の普及徹底に努力をいたすぺきことを期する。

右決議する。

 


敎育ニ關スル勅語

朕惟フニ我カ皇祖皇宗國ヲ肇ムルコト宏遠ニ徳ヲ樹ツルコト深厚ナリ我カ臣民克ク忠ニ克ク孝ニ億兆心ヲ一ニシテ世々厥ノ美ヲ濟セルハ此レ我カ國軆ノ精華ニシテ敎育ノ淵源亦實ニ此ニ存ス爾臣民父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦相和シ朋友相信シ恭儉己レヲ持シ博愛衆ニ及ホシ學ヲ修メ業ヲ習ヒ以テ智能ヲ啓發シ徳器ヲ成就シ進テ公益ヲ廣ノ世務ヲ開キ常ニ國憲ヲ重ジ國法ニ遵ヒ一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ是ノ如キハ獨リ朕カ忠良ノ臣民タルノミナラス又以テ爾祖先ノ遺風ヲ顯彰スルニ足ラン

斯ノ道ハ實ニ我カ皇祖皇宗ノ遺訓ニシテ子孫臣民ノ倶ニ遵守スヘキ所之ヲ古今ニ通シテ謬ラス之ヲ中外ニ施シテ悖ラス朕爾臣民ト倶ニ拳々服膺シテ咸其徳ヲ一ニセンコトヲ庶幾フ

明治二十三年十月三十日

御名御璽

 


教育ニ関スル勅語(現代語訳)

天皇(明治天皇)ご自身がお考えになるに、天照大神(あまてらすおおみかみ)以来の天皇のご先祖たちが我が日本を建国するにさいし、その規模は広大で、いつまでもその基礎が揺るぐことのないようにされ、さらに、ご先祖たちは身をつつしみ、国民をたいせつにして、後の徳政のお手本を示された。天皇の臣民である日本国民は、いつの時代も忠孝をつくし、国民が心を一つにしてその美徳を発揮してきたこと、これこそ我が国体(天皇制社会)のもっともすぐれた点であり、教育の大もともここに根ざしていなければならない。

お前たち臣民(児童・生徒)は、父母に孝行し、兄弟は仲良く、夫婦も仲睦じく、友人とは信頼しあい、礼儀を守り、みずからは身をつつしみ、人びとには博愛の心で親切にし、学業に励み、仕事を身につけ、さらに知識をひろめ才能をみがき、人格を高め、すすんで公共の利益の増進を図り、社会のためになる仕事をし、いつも憲法を大切にし、法律を守り、ひとたび国家の一大事(戦争)になれば、勇気をふるいたて見も心もお国(天皇陛下)のために捧げることで、天にも地にも尽きるはずのない天皇陛下の御運勢が栄えるようにお助けしなければならない。

こうすることは、単に天皇の中良な臣民として行動するというだけのものではなく、同時に、お前たちの祖先が残したすぐれた点を継承し、それをほめたたえることにもなるのだから。

このような教えに従うことは、まさしく我が天皇の祖先たちが残されたおさとしで、皇室の子孫も臣民もともに守るべきものであり、之を過去現在のどの時代に当てはめても間違っていないし、国の内外、世界中に当てはめても誤りではない。

自分(天皇)は、お前たち臣民たちとともに、このことを自分自身によくいい聞かせ、その教えを守り、君臣一体となってその徳をより高めたいと思う。

明治23年10月30日
御名(明治天皇、睦仁)御璽(天皇の印)

高嶋伸欣(琉球大学教授)訳
高嶋伸欣『教育勅語と学校教育』(岩波ブックレットNo.174)1990年