頂き女子とホストクラブ

2023年11月22日 09時52分30秒 | 事件・事故

 パパ活で3億円稼いだとSNSで豪語していた「頂き女子りりちゃん」は、ダマし取ったカネを推しのホストにせっせと貢いでいた。

 詐欺で得たカネと知りながら、「りりちゃん」こと風俗店店員の渡辺真衣被告(25)から現金約4000万円を受け取ったとして、愛知県警中署は23日、ホストクラブ店員の田中裕志(26)と店長の橋本一喜(34)両容疑者を組織犯罪処罰法違反の疑いで逮捕した。

 真衣被告は数年前から東京都新宿区歌舞伎町にあるホストクラブに通い、店を訪れるたびに「狼谷歩」の源氏名で働いていた田中容疑者を指名。2021年6月と22年5月だけで、計4000万円を支払っていたが、カネの出どころは、真衣被告がパパ活で一般男性からダマし取ったものだった。


 真衣被告の銀行口座には男性数十人から1億6000万円が振り込まれ、手渡しで受け取った現金も数千万円あり、被害総額は2億円を超える見込み。さらに「頂き女子の参考書」と題した詐欺マニュアルを1セット3万円で1000人以上に販売し、3000万円を売り上げていた。

 真衣被告は田中容疑者をナンバーワンホストにするため、カプセルホテルや友人宅を転々としながら、毎晩のようにホストクラブに通い、パパ活で稼いだ金をつぎ込んでいた。その額は21年以降、月平均200万円、総額1億円以上に上る。真衣被告が入れ揚げたホストとはどんな人物なのか。

渡辺容疑者は昨年6月、名古屋市の大学生の女(20)が、マッチングアプリで知り合った男性から現金を詐取しようとしていることを知りながら、男心をつかむ「りりコミット」と名付けた独自マニュアル2冊を2万8000円で販売。

 今年2月には、通信アプリで詐欺のテクニックをアドバイスするなど、女に好意を寄せていた愛知県の自営業の男性(63)と会社員の男性(43)から計1065万円をだまし取る手助けをした。

「大学生の女は今年6月、詐欺で逮捕、起訴された。自営業者に『スカウトマンさんにお金を返してと言われている』とウソをつき、会社員には『知人の同居女性がアダルトビデオの契約にサインをしてしまい、キャンセル料が必要になった』とだまし、現金を振り込ませていた。その際、使われていたのが、渡辺が作成したマニュアルです。相手に同情させたり、自ら金を払うように仕向ける方法が書かれていた」(捜査事情通)

 


ホストクラブの暗部

2023年11月22日 09時13分23秒 | 社会・文化・政治・経済

200軒以上のポストクラブ。

数千以上のホストがいるいとされる。

5万円のシャンパン。

客である女たちは、路上買春婦で得た金をホストクラブにつぎ込むのだ。

悪質なホストクラブで若い女性客らが高額な売掛金(ツケ)を背負い、売春させられるケースがある。

「ホストクラブ従業員による売春防止法違反、職業安定法違反等の違法行為の取り締まりのほか、風営法に基づくホストクラブへの立ち入り指導、消費者契約法等の関係法令の周知、相談対応の強化等の対策をしっかり行っていく」これが当面の政府の見解と方針。

歌舞伎町にはたくさんの歴史があります。

その中にはホストに関連した身の毛もよだつような話も…。

佐々木チワワさん:
ホストと会ってお店で楽しく飲むとだいたい5万円前後、楽しくなってシャンパンをおろすと10万円以上という会計になるのが相場感です。それ以上に担当しているホストを応援したいとか、今月の売り上げナンバー1になりたいと(ホストに)頼まれた時に、ある程度好きで応援している担当ホストだったので高額を使ったということは実際にあります

そのように金額がどんどん上がっていって、「売り掛け」いわゆるツケ払いにつながるということだが、その規制について国会でも議論されている。佐々木さんは 「売り掛けを禁止にしている店もチラホラ出てきている。売り掛けを全面禁止にすれば、健全化できるかもしれない」と考えている。

Q.全面禁止にすればいいということですか?

佐々木チワワさん:
全面禁止すれば“もしかしたら…”とは思います。

しかし結局、売り掛けを禁止にしてもホスト個人が女の子にお金を貸してという、個人的なお金のやり取りになってしまうことが考えられます。

もしホスト側が自腹を切るということがもともと禁止だったとしたら、売り掛けをさせるというハードルがある程度下がるのではないかと思います。それでも売り掛けを推奨していく店舗は“悪質店”という風になっていくので、そうすると悪質な店舗がだんだんと排除されていくのではないかなと思います

 

売り掛けの規制について“さまざまな意見”

売り掛けの規制に関して他には、こんな意見も…。

悪質なホストの被害者を支援する団体は、25歳以下の青少年に対しては「売り掛け禁止条例」を作るしかない。

法律の専門家、菊地幸夫弁護士は「年齢や金額を区切るのは、人それぞれなので簡単ではないが、好意を不当に利用した契約を取り消す法律を活用することも…」と話した。

視聴者からはLINEで、「売り掛けの限度額を決められないでしょうか?」という意見がきた。

さまざまな意見がありますが、条例などで規制することはできないのか。

番組コメンテーターの元兵庫県尼崎市長・稲村和美さんは「条例で金額などをきっちりと監視できるのかという実行力の担保が課題になると思います。ただ、例えばクレジットカードにも限度額があり、ローンを組むには収入に見合ったローンになっているかというのを普通、査定します。そういう仕組みがなく個人間での貸借関係が発生してしまうというのは、規制が必要なのではないかと感じます」と話した。

Q.限度額を決めるということはできないのでしょうか?

佐々木チワワさん:
ホストとお客さんの個人間なので非常に難しいと思います。

女性側が「何で売り掛けをさせてくれないの、私にそんなに信頼がないの?」と逆切れするようなパターンもあったりします。

結局お金である関係だからこそ、借金でも何かしら負債があるとつながっていられるといった側面が売り掛けにはあります。歪な信頼関係が生まれてしまっているところがあります

自分の経済力に見合った売り掛けをする、限度額の中で応援するというのならよいが、売り掛けだと無条件で掛け金が増えてしまう恐れがある。

既存の仕組みと、うまく組み合わせて個人間の売り掛けを禁止にしていくことで、その範囲内で営業しているところが、本当にお客さんのことを考えてくれているお店・ホストなのではないか。

佐々木チワワさん:
ホストが無理やり売り掛けにしようとしても、お店側がとめたり、お客さんの支払い能力を見るお店が“いいお店”です。(店側は売り掛けの回収方法として)ホストが自腹を切るということはホストクラブ経営者のお客さんはホスト個人です。

そういう意味で、売り掛けを安易に勧めるお店を悪質店とみなして、ちゃんと取り締まっていくことで健全化されていくのではないかと思います。

一つ主張させていただきたいのは、よく若い女性がだまされて貢がされてといわれますが、ホストも18歳から働ける若い男性です。

なので保護すべきは男女ともにということです。若者の夢や売り上げナンバー1になりたいという気持ちを利用して、売り掛けでもいいから売り上げを上げろという店舗も存在するので、まず店舗に対する規制にして、ホストへの偏見がない議論が進めていけるといいなと思います

問題が大きくなった背景には“ホストバブル”

ここで、視聴者からのLINE質問。

Q.昔からホストクラブの問題があったはずなのに、なぜ今、問題が大きくなっているのでしょうか?

佐々木チワワさん:
いまホストバブルといわれていて、ここ4年間で歌舞伎町だけでも30~40店舗ぐらいホストクラブが増えています。

そして、もともとクローズドな世界で行かなきゃわからなかったものが、TikTokでたまたま流れてきたり、SNSでイケメンだと思ったらアイドルじゃなくてホストだったということもあり、店に入る抵抗感がなくなってきています。

ホストクラブは1~2万円から入ることはできます。

そこから相手に好かれたい、もっと応援したいという風に“はまる”ケースも多くなって、すそのが広がっているというのが大きいと思います

(関西テレビ「newsランナー」2023年11月10日放送)

 

今回はホストや歌舞伎町にまつわる怖い話などを語ります。