慈悲の概念

2024年05月07日 23時45分03秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

慈悲は「あわれみ、憐憫、 慈しみ 」 の気持ちを表現する場合に用いられる。

キリスト教では、この愛の概念をとても大事にしています。

一方、仏教では「愛」を「貪愛」という煩悩の1つとして分類しています。
なぜ私達を悩ませる煩悩なのか、簡単に説明しましょう。

愛は相手に与える側面もありますが、相手から奪う側面も持っています。

誰かを愛した時、その人のために時間もお金も体力も使いたくなったり、実際に使っている人も多いでしょう。
一方で愛しているが故に、見返りがない時、相手の心が離れた時、その愛が恨みや攻撃のタネに転じ、ストーカーや犯罪にまで手を染めることもあります。

このように愛は一見「優しさ」に見えます。
しかし愛の裏に見返りの心が隠れているのです。

仏教で「愛」が煩悩に分類される理由は、ここにあります。

慈悲とは

一方、慈悲とは何か、まずは辞書でみてみましょう。

1 《「慈」は、梵maitrī「悲」は、梵karuṇāの訳》仏語。仏・菩薩(ぼさつ)が人々をあわれみ、楽しみを与え、苦しみを取り除くこと。
2 いつくしみ、あわれむこと。なさけ。

辞書にもある通り、慈悲はもともと仏教の言葉であり、仏の心のことです。
漢字の意味を1つ1つ見ていきましょう。

「慈」=苦しみを抜いてやりたい心

まず慈悲の「慈」とは、「苦しむ人の苦しみを抜いてやりたい」という心です。
苦しんでいる人を見て、かわいそうだな、何かしてやれないだろうかと思ったり、困っている人をほっておけないという思う気持ちです。

悲」=喜びを与えてやりたい心

次に慈悲の「悲」とは「喜びを与えてやりたい」という気持ちです。
相手を喜ばせたい、楽しませたい、笑顔にさせたいという心です。
相手が幸せだと、自分も幸せな気持ちになる、そんな心のことです。

仏は「苦しむ人の苦しみを抜いて、喜びを与えてやりたい」と思っています。
相手の幸せを願う心の塊なのです。

慈悲の心とは?

相手の幸せを願う心。
この記事を読んでいるあなたも、一度はそんな心になったことがあるのではないでしょうか。
特に、親の子どもに対する心とは、まさに慈悲の心と言えるでしょう。

  • 子どもが第一志望の大学に合格したことを、母親が自分のことのように喜んでくれた
  • 大好きなハンバーグを、父親が全部くれた
  • 熱を出して苦しんでいるのを見て、夜中にも関わらず親が病院に連れて行ってくれた

多かれ少なかれ、皆さん一度はこのような経験があるでしょう。
慈悲は、見返りなく、相手の幸せを願う心です。

慈悲にも2つあるって本当?

仏教では、慈悲に2つあると教えています。
「人間の慈悲」と「仏の慈悲」の2つです。
どんな違いがあるのか、順番に見ていきましょう。

人間の慈悲とは?

人間の慈悲は不完全なのです。
その特徴が3つあります。

  • ・不平等
  • ・続かない
  • ・先が見通せない

それぞれの特徴について簡単に説明します。

不平等

人間の慈悲には偏りがあります。
慈悲を注ぐと言っても、家族が最優先です。次に親族、友人の順番で、赤の他人に慈悲の心を持つことは難しいでしょう。当然ですが、そこに「差別」が生まれます。

続かない

親の慈悲心に敵うものはありません。しかし、子どもに対してもずっと同じ気持ちでいられるでしょうか?10年20年もすれば、当時抱いていた慈悲の心とは温度差があることを感じるでしょう。

先が見通せない

残念ながら人間には先を見通す力はありません。
子どもが喜ぶからと、お菓子ばかり与えていたら、小児肥満となって、子どもが病気になってしまうかもしれません。
良かれと思ってやったことが、返って相手を苦しめてしまうことがあります。

このように人間の慈悲は不完全なので「小慈悲」と言われます。

仏の慈悲とは?

一方、仏の慈悲は、人間の慈悲とは真逆の特徴を持っています。

・すべての人に平等
・永遠に変わらない
・智慧に裏付けられている

「小慈悲」に対して、仏さまの慈悲は「大慈悲」と言われます。


虐殺を意図した戦争犯罪-世界は勝者の論理が支配する

2024年05月07日 22時57分44秒 | 沼田利根の言いたい放題

虐殺を意図した戦争犯罪

例えば、東京大空襲。

広島、長崎への原爆投下は、ナチスの戦争犯罪をはるかに超えている。

だが、世界の人々は、肝心なことには、言及してはいないのである。

つまり、虐殺を意図した戦争犯罪-世界は勝者の論理が支配する。

いずれにしても、戦争ほど残虐で悲惨なものではない。

だが、綿密に検証すれが戦争の実相は、皮肉なことに、日本は戦争犯罪者であり、同時に戦争加害者でもあったのだ。

それほど、20世紀の戦争は愚かで悲惨、残虐な行為にすぎなかった。

戦争下では、神も仏を死んでいたのであろうか?

 

 

 

 

 

 


人間精神の内奥に迫り、人生のあるべき道を説く

2024年05月07日 14時53分04秒 | その気になる言葉

▼希望は、努力と忍耐に咲く花である。

希望は、影で苦労している人の誇りの証でもある。

▼人生は、確かな哲学を基調に躍動するものだ。

▼社会の安定と発展に貢献する平和・文化・教育を幅広く推進する。

▼人間の内面的変化を通して、「精神革命」の道を開く。

それは、人々が待望する平和と人類尊厳への道である。

▼人間精神の内奥に迫り、人生のあるべき道を説き、実直な対話で心を結ぶ。

 


挑戦の人に苦悩はあっても不幸はない

2024年05月07日 14時42分15秒 | その気になる言葉

▼たとえ苦難に陥っても、悲しみが喜びにかわり、悲しみが快楽にとってかわる日から、目を逸らしてはならない―ベートーヴェン

常に前を向いて生きよ!

▼苦悩から目をそらさぞ、人生を深める契機と捉え立ち向かう生き方を教える。

挑戦の人に苦悩はあっても不幸はない。

挑戦が歓喜に未来を開くことを確信したい。

▼大いなる苦労なしに大いなる事業は成らない―作家・セルバンテス

希望の未来へ不屈の挑戦を!

▼世界平和の実現と人類文化の向上へ。


大乗仏教の神髄の法華経

2024年05月07日 14時24分17秒 | 社会・文化・政治・経済

釈迦の教え(言葉)をまとめた「お経」の数は、「8万4千」といわれている。
その中でも、日蓮宗が一番大切にしている教えが「妙法蓮華経(以下、法華経)」である。

法華経は釈迦の晩年8年間で説かれた教えであり、釈迦の集大成の教えである。
その内容は28章に分かれており、あらゆる仏教のエッセンスが凝縮されている。
少し難しいと感じる部分もありますが、ここでは章ごとに簡潔に大切な部分を伝える。

前半部分の中心となるお経「方便品第二」には、みんな一人ひとりが仏になれる、そしてどのような人でも「仏の心」(仏性)が備わっていると説かれている。

"自分"の心の中を考えてみても、そのなかにはさまざまな側面が存在していることに気がつく。

釈迦は、私たちの心のなかに10の世界が備わっていると説いた(十界互具)。

それは「地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上・声聞・縁覚・菩薩・仏」の世界。

これらのそれぞれが、お互いに関わり合い、私たちの一つの思いを成り立たせていると説く。

日蓮が説いたお題目=「南無妙法蓮華経」の世界。

「南無」とは、一心に仏を信じることで、「妙法蓮華経」の五字には、釈迦が多くの人を教え導いた智慧と慈悲の功徳が、全て備わっているといわれているとしている。

全てに備わる「仏の心」を信じ、この「南無妙法蓮華経」の題目を口に出して唱えることで、自分のなかにある「仏の心」をも呼び現していこうとしているのである。