今日の「 お気に入り 」は 、時代小説「 高瀬庄左衛門
御留書 ( たかせしょうざえもんおとどめがき ) 」に出
てくる難読漢字 。神山藩 郡方 ( こおりかた ) 郷村廻り
の主人公は 、各村の庄屋から申告された収穫高や 、み
ずからおこなった田圃 ( たんぼ ) の検見 ( けみ ) 、見
聞きした現地のようすなどを 御留書 と呼ばれる帳面に
しるし 、上司に提出する 。この主人公は 、描画を嗜む
微禄の武士で 、小説の中の随所に自然描写の他 、鳥 や
花木の名称も 沢山でてくる 。例えば 、
鳥なら
行行子 ( よしきり ) 瑠璃鶲 ( るりびたき )
野鶲 ( のびたき ) 寒雀 ( かんすずめ )
山雀 ( やまがら ) 時鳥 ( ほととぎす )
海鵜 ( うみう ) 椋鳥 ( むくどり )
鵯 ( ひよどり ) ・・・ 。
花木なら
秋海棠( しゅうかいどう ) 百合 ( ゆり )
桔梗 ( ききょう ) 葛 ( くず )
竜胆 ( りんどう ) 柊 ( ひいらぎ )
烏瓜 ( からすうり ) 木通 ( あけび )
百日紅 ( さるすべり ) 金木犀 ( きんもくせい ) ・・・ 。
この小説の場合 、ルビ付きだから難なく読めるが 、ルビが
なければそうはいかない 。筆者のような後期高齢者でも読め
ない名称がいくつかある 。総ルビだと煩わしいが 、漢和辞典
片手に読書する時代でもなかろうから 、時代小説でなくとも 、
ほどほどにはフリガナをふってほしい 。難読漢字だらけの小
説は 、今どきの若者には 、ちときつかろうと存ずる 。この
時代小説の場合は 、作家の癖か 、意図的にかわからぬが 、
仮名書きを多用している観がある 。
作者は 、時代小説「 いのちがけ 」と同じ 砂原浩太朗さん 。
( ´_ゝ`)
よしきり は 、「 アシの中にすみ、『 ギョギョシ 』とやか
ましく鳴く 。 ギョウギョウシ 。 ヨシワラスズメ 。『 葭切 』
とも書く 。」そうな 。
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