「在来の味を愉しむ会」が
静岡市のレストラン ヴァニラで開催され、
在来作物に関心のある人たち約30名が
県内各地から集まりました。
私も仲良しの野菜ソムリエ仲間と一緒に
総勢9名で参加させていただきました。 (*^_^*)
●在来作物とは
・品種改良された現代の作物とは異なり、
昔から栽培され続けているもの。
・現代の作物のように洗練されていないが、
現代の作物が失ってしまった深く濃い味わいを持つ。
●静岡市井川の在来のじゃがいも 「おらんど」
この写真の左が、井川の在来種 「おらんど」です。
右の市販のじゃがいもと比べると、
小ぶりで皮が赤いのがわかります。
じゃがいもは南米のアンデス原産ですが、
日本に最初に伝わったのは16世紀。
オランダ人によって、
当時オランダの植民地だったインドネシアから伝わりました。
しかし、この時代の日本ではじゃがいもは好まれませんでした。
日本で栽培が本格化したのは、明治以降、
アメリカから男爵やメークインなどの品種が
輸入されてからのことです。
この在来種の「おらんど」は、
16世紀に伝わったじゃがいもだと考えられます。
●神の手による料理
レストラン ヴァニラのオーナーシェフ増井さんが
作ってくださったお料理はニース風サラダ。
写真はニース風サラダ、ドレッシング、おらんどが並んでいます。
「おらんど」はもちもちした食感で、
皮周辺にほんのりと独特のえぐみを感じました。
赤い皮のじゃがいも「アンデス」や「レッドムーン」に
似ていますが、もっと力強い印象を受けました。
在来作物の中には、たった一人しか作っていないもの、
そして、人知れず消えていくものもあります。
でも、そんな中で守り続けられ、生き延びてきた作物の味を
愉しむ機会を与えていただだきましたこと、
心から感謝しております。
「在来の味を愉しむ会」の代表 稲垣先生、
レストラン ヴァニラの増井さま、
関係者の皆さま、
ありがとうございました。