”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

薬石って?

2013-03-27 08:13:27 | ブログ

昨日、お打合せのため伺った菊川のお寺さんで、

今まで知らなかった言葉を

たくさん教えていただきました。

Img_6458

 

その中に「薬石」という言葉がありました。

 

 

「薬石」とは、禅寺の夕食を意味します。

昔、禅寺は一日2食でした。(朝食と昼食)

当時は、托鉢でいただいた物だけで賄っていたため、

食材を少しでも長く使えるよう、夕食はありませんでした。

 

でも、お腹は空きます。

空腹と寒さをしのぐために、

お腹に温めた石を置いたそうです。

今のカイロのようなものでしょうか?

この石のことを「薬石」と言います。

 

その後、薬石」は禅寺の食事に使うお粥や夕食を

さす言葉となっていきました。

 

 

また、茶道でお茶を出す前に、

「懐石」と呼ばれる簡単なお料理が出されますが、

この「懐(ふところ)の石」というのも、

「薬石」と同じ発想に基づく言葉だそうです。

 

 

趣のあるお寺で、大変深いお話を伺い、

食と語源という私の一番好きな分野への興味が

ますます高まっていきました。

 

ありがとうございました。

 

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