在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

オリーブオイル考

2007-06-15 06:08:46 | オリーブ・オイル
オリーブ・オイルのテイスティングは簡単なようで難しい。でも、難しいようでいて簡単でもある。
つい、ワインのテイスティングを比べてしまうが、とにかく、オリーブオイルのテイスティングで大切なのは欠点があるかを見る(利く)こと。
ワインも、きっとかつてはそうだっただろうと思うが、昨今、欠点のあるものが少なくなった。イタリアのスーパーで見られる紙パック入りのでも、適当に、うまいと思う味に造っている。そう、そういう風に造っているのであり、修正しているのであって(色や酸やタンニンを)、自然の恵みで出来た訳ではない。でも、ブラインドテイスティングでは、まさか1リットル1ユーロちょっととは思わない人も出てくるだろう。
しかし、オリーブオイルにはまだ欠点が多い。発酵臭、酸化臭、澱臭、メタル臭、そして、オリーブバエ臭などなど、実に多くの欠点が見られる(利かれる)。まず、これら、欠点があるかを探すことから始まるのがオリーブオイルのテイスティングである。微妙な香りの場合、よくわからなかったり、勘違いしたり、意見が大きく食い違ったりしてくる。簡単なようで難しいのはこの辺にある。
そして、その後、香り、味の強さ別にわけ、見ていく。ワインほど複雑ではないので、この辺りはそれほど難しくない。香りの強いオイルに評価を高くしたり、デリケートなオイルの評価を低く下げたりしないことも大切である。
数が多くなってくると、いくら吐き出しても、どうしてもお腹に溜まる。そして、トイレに駆け込む回数が増えるのオリーブオイルテイスティングのは困った点である。