在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”ルガーナ・イ・フラーティ 1996” カ・デイ・フラーティ

2007-06-21 15:56:15 | Lonbardia, Valle d'Aostaロンバルディア他
"Lugana I Frati 1996" Ca' dei Frati -Lombardia
ガルダ湖周辺の大量生産ワイナリー。白がほとんどで、値段お手頃。ルガーナ、つまりトレッビアーノ・ディ・ルガーナ(品種)でスプマンテを含むいくつかのワインを造っている。その中でも、これは安いランクに入り、イタリアでは8ユーロ程度。だから、incredibile(びっくり)!!
トレッビアーノ・ディ・ルガーナはトレッビアーノの中では最も良いとは言え、たかが(ちょっと失礼だが。。)トレッビアーノ。それが、10年以上たっても、resistere(耐える)なんて。。
色は、黄金色に近い。10年以上を経ているのでもちろんこの色。つやがそれはきれいで輝きがある。
香りは、甘い。よく熟したフルーツ、アプリコット、柑橘系、ナッツの香りもあるが、甘い感じ。木苺、レッドベリーなどの赤い木の実の香りも感じられるのは珍しい。他に蜂蜜、香草、白コショウなどが僅かにある。香りの変化はそれほど大きくはないが、止まっているわけではない。ひたすらきれい。
味は、口に含んだ時、同じくきれいな印象。酸がある。同時に、甘さがふくよかな感じになり、味の強さも程よくある。木、ナッツなどが後味に残り、塩味もある。後味がやや細いが、長くきれい。
とにかく、全体に甘くきれいな印象。10年以上経ているとはちょっと思えない感じがある。たまたまこのボトルだったからとは思いたくない。安いワインでもこれだけもつものがあるという好例のひとつ。