乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

金々先生造化夢 6 四丁裏 五丁表 山東京伝 作  北尾重政 画  寛政6年 版元 蔦屋重三郎

2020-08-17 | 山東京傳

 

 金々先生造化夢 6 四丁裏 五丁表 山東京伝 作  北尾重政 画

 寛政6年 版元 蔦屋重三郎

 

 金々先生造化夢 山東京伝 作  北尾重政 画

 山東京伝  1761-1816

 北尾重政 1739-1820

 [江戸] : [蔦屋重三郎],

 寛政6[1794]序

 黄表紙

 一冊 19cm

 読んでいるのは、早稲田大学デジタルライブラリー

 ヘ13 02056 0012

四丁裏 

きぢやの仙人、ちゃづけのぜんのしたぢ

をこしらへて、ぬしやの仙人にわた

す ぬしやの仙人、かしやの仙

人より、うるしをかいとうて、かの

ぜんをしやんげいにぬる、これやも

まだ、しやんけい、したぢのくちな

しを山からとつてだす仙人も

あつぬしやの

仙人のつ

かふはけ 

をこし

らへる、

仙人も

ありその

さき/″\

をくハ

しく

まん

人の

くん

か かぞへ

てし

がた

し、

 

五丁表

やく

しごとをしまつて、あつ

がんを一ツ

はいせ

しめ、うるしと

 でかけたい、

 

ほしやの仙人、ちやづけ

めしをくふはしを こ

しらへる、此はしやの

ごとく みぢかき きにて

かくばしのころんだ事

にも はらをたち、ひつ

さきばしのふうふ

げんくわ ぞうにば

しのふとじるし

などゝと、人をハ ぞう

ばしのごとく、おひつかい、

すぎばしのあげおろし

にやりました、

  仙人なり、

 

「道とをりの女仙

 人、なかにハ つがもな

 くひじろくものあり、

 これらもふよりの人

 にあらず、かような△

 

五丁表 下

うつくしき

仙人を天から

みくだして通り、

すがいにもこの

やうなほねを

おるは、よく人

のめをよろ

こばせ給う

   なり

 

四丁裏 下

  「うるしやの仙人ハちやづけの

   ぜんへぬるうるしを

   こしらへる、これも山

   からうるしをとり

   きたり、うるしやの

   仙人のてんわたる

   までにハ おゝく

   の仙人の手に

   かゝる事なり、

   そのしんく

   のべつくし

   がたし

 

四丁裏 下

  「オット、めくら

   仙人、つゑの

   ほう/\

   これで けふも

   五たび しりを

   つゝつかれるうるしやハはく

   たくとひらめが、うら

   やましい せなかに

   めが

   ある

   から

 

四丁裏 下

  「めくら

   仙人ゑて、うるしや

五丁表 下

   のしりを ほつつく

        もの

        なり

 

しやんげい しやんけい

 上芸か?

 

うるしをかいとうて、かの

ぜんをしやんげいにぬる、これやも

まだ、しやんけい、したぢのくちな

しを山からとつてだす仙人も

 漆を買いとうて、彼(か)の膳を しゃんげい(上芸か?)に塗る、此れやも、まだ、しやんけい(上芸か?)、下地の梔子(くちなし)を山から取って出す仙人も

 

したぢのくちなし

 したぢとして梔を塗り、黄色味をおびさせてから上塗りをしたのだろう。

 正月のおせちや料理で、梔子(くちなし)の花を使って黄色に着色する。

 日本の伝統食の一つで、染色にも使われた。梔子色の帯揚げや着物の裾に少し使うと、華やぎがありそうだが、翫雀時代の中村鴈治郎が全身梔子色の麻呂風着物姿で「ぼっちぃ〜!」と自分の事を指さす(新 歌舞伎『蜷川十二夜』)と、さぞや楽しい舞台になるであろう。 ああ!芝居が見たい!!!

梔子色(くちなしいろ、支子色)

支子色(くちなしいろ)

 

ひつ

さきばしのふうふ

げんくわ ぞうにば

しのふとじるし

などゝ

 ひっ裂き橋の夫婦喧嘩、雑煮の麩とじ汁品等と

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Sunazawa Bikky 砂澤ビッキ

2020-08-17 | 乱鳥徒然 Rancho's room.

 

 Sunazawa Bikky 砂澤ビッキ

 1931-1989

 北海道出身の彫刻家

 

 確か三回生か四回生だった頃、一人で北海道に行ったことがある。

 旅も終わりに差し掛かり、真昼間のすすきのを歩いていた時の事。

 粗彫りの立体造形の並んだ店が目に入る。

 そこは造りこそ違うが、京都丸善の『檸檬』(梶井喜次郎)の様な静けさの店であった。

 

 作品は一瞬にして私の心を捉え、かなり長い時間楽しませていただいた。

 店のスタッフが、二階に大作があると案内して下さった。

 そこには、ビッキの芸術作品が所狭しと胸を張っていた。

 大きな作品群にはビッキの息吹と威厳を感じた。

 

 私は、ビッキに魅了されたが、芸術作品には手を出すことはできない。

 ビッキの「幸福の鳥」という名の土産を購入。

 学生としては分不相応な値段ではあったが、どうしても欲しかった。

 今も幸福の鳥を時々眺めては、乱鳥、ニンマリと笑う。

 

 先日、たまたま『開運!なんでも探偵団』で砂澤ビッキの作品を見て、そんな事を思い出した。

 

 

 Sunazawa Bikky 砂澤ビッキ

 

 

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金々先生造化夢 5 三丁裏 四丁表 山東京伝 作  北尾重政 画  寛政6年 版元 蔦屋重三郎

2020-08-17 | 山東京傳

 

 金々先生造化夢 5 三丁裏 四丁表 山東京伝 作  北尾重政 画

 寛政6年 版元 蔦屋重三郎

 

 金々先生造化夢 山東京伝 作  北尾重政 画

 山東京伝  1761-1816

 北尾重政 1739-1820

 [江戸] : [蔦屋重三郎],

 寛政6[1794]序

 黄表紙

 一冊 19cm

 読んでいるのは、早稲田大学デジタルライブラリー

 ヘ13 02056 0012

三丁裏 

かくての仙人のおかしらお北の

このは、仙人に申つけきん/\せんせい

にくハするちやづけめしのしたく

をするどろぼうをみつけて

なわをなうより もちつと

じれつてへよゥと申

    しざいなり

仙人のおかしらきん/\

せんせいを同道して

びていをみせる、

 

三丁裏 中

  そまの仙人山へ

  いりちやづけの

  ぜんにこしらへる

  木をきり

  いだす、

 

三丁裏 中

  「すみやきの

   仙人ちやづけに か

   すみをこし

   らへんと中

   にてあら

   ぶきゑだ

   をあつ

   める

 

三丁裏 右下

    ひだるいもとをり、ぬ

    けるとよい

    ものにして

    ど

    う

    に

    こらへ

    よく

    なり

    ました、

 

四丁表

「おい

 らが

 しやう

 バイハ

 やらうの

 きてきと

 きている、

 

四丁表

「こびきの仙人、そまの

 仙人がきり(かぎり)いだせし

 たいぼくをひきわり、

 いたわしてぜんをこし

 らへる、仙人にわたす、

ずいこう/\、ずいこうハさいきん

のかへりみず、此くらい わるい

ぢぐちハにんげんの

ほうにハ

なし、

 

四丁表  中

  「まだめしとちや

   と しかける水をくむ

   井戸がハになる木と

   つるべと手をけになる木

   とかうのものを きるまな

   いた、かまのふたとへ、つたいの

   かハほうテウのゑになる木まで

   切らねバならぬ、

   

四丁表  下

     きこりの

     仙人

 

三丁表  下

     ちやづけ

     のめしを

     たく

     まきを

     あつ

     める

びてい

 尾骶(尾骶骨)か

ずいこう

 随行(《名・ス自》目上の人のともをし、つき従って行くこと。また、そのともの者。)

 

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金々先生造化夢 4 二丁裏 三丁表 山東京伝 作  北尾重政 画  寛政6年 版元 蔦屋重三郎

2020-08-17 | 山東京傳

 

 金々先生造化夢 4 二丁裏 三丁表 山東京伝 作  北尾重政 画

 寛政6年 版元 蔦屋重三郎

 

 金々先生造化夢 山東京伝 作  北尾重政 画

 山東京伝  1761-1816

 北尾重政 1739-1820

 [江戸] : [蔦屋重三郎],

 寛政6[1794]序

 黄表紙

 一冊 19cm

 読んでいるのは、早稲田大学デジタルライブラリー

 ヘ13 02056 0012

 

二丁裏 

きん/\せんせい、ゆめのうち

に、一人のとうじにいさなハ

れ、いづこともわかぬ しんざん

にきたりとみてあれば、

しきのそうくわさきみ

だれぬ きやうもにくんじ

けれバ、又ゑいぐハのゆめの

二はんめでハないか、ちと うつとう

しいぞと思ふをり、うち一人の仙人

あらハれ、きん/\先生にしめして

いろ/\なんちさきにゑいぐわの

ゆめをみて、よりうき世の事ハ

みなゆめなりとさとり、これと

いふ世わたりのわきをせす、これ

ざいのいきすきにて さとらバ、

ときにハおとりなり、なんぼさ

とつても、めしをくハねバ いきて

ゐられす、すでに

古終にもつねの

さんなきハつね

のこゝろなしと

いへり、よしだの

けんろうも みづ

から むしろを

おりて、よわたり

 

二丁表

ことせしなり、まづしバ

らく此山にこうりう

すべし、なんじがな

まだとりのあや

まち、みづから

がてんゆくべし

と、仙人長口上

のうち、きん/\

せんせいハひだ

るくても、どうも

ならず、どうぞ

おちやづけをさら/\

とやらかしてから、

おしめをかけまし

たうござりますと、

こぞ申ける、

仙人曰、

「なんぢうへにのぞみたるよし

 何ぞしよくもつをあたふべ

 きなれと仙人ハ玉のくづ

 をくらい、かすみやきりを

 のんでしよくもつをなす

 ゆへ、にんげんにくハする物

 なし、しバらく待て、おし

 つけちやづけをふるまふべ

          しと

 

二丁表 中

   さて/\

    仙人ハ

    きの長き

    ものなり

    きん/\

    先生が

    はらのかげん、お

    もひやられて

    あハれなり

 

二丁裏 下

      「さてハあなたハお仙人

       さまでございまする、

       わたくしハ又ばいやく

       店のどうにんぎやう

       かと、そんじました、

    

二丁裏 下

    これハ

    たしかに

    ゆめで

    ござりませう

    なぜと申すにあ

    なたの おうほが

    ぶしつけながら

    ぼたもちの

    やうだからさ、

    アハヽ/\/\

       /\/\

    かならず

 

二丁表 下

    おきにさへ

    られまする、

   「玉や

    きりと

    のむと

    おつ

    しやれぞ

    どうか

    てづま

    つかいの

    やうだ、

一人のとうしに

 一人の同士に

いさなハれ、

 誘う

ゑいぐハのゆめ

 栄華の夢

古終

 古代の終わり

 終古(歳月のきわまりないこと。長い年月。永遠。)

 

わたくしハ又ばいやく

店のどうにんぎやう

かと、そんじました、

 私は又売薬店の同業人かと、存じました。

 

おうほ 応報(おうほう)

 (したことに対する)むくい。果報。

 

 

 

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