そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

檻のなかの篝火~慈悲から見た賢治

2011年01月19日 | 字余り
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玄侑宗久著の宮沢賢治をテーマとした『慈悲をめぐる心象スケッチ』を買った。まえがきのタイトルが『檻のなかの篝火』で、賢治を語ることがいろいろな猛獣がいる檻の中に入っていくようなものだと感じている。賢治はいろんな側面を持っていてそれぞれのところに賢治教の猛獣がいる。自らも猛獣になって生き残るという道は不本意で、仲良くやればいいのにというのが本音。そこで『慈悲』という篝火を持って檻に入ろうということらしい(心象スケッチをしよう)。篝火とは慈悲ということだが、慈悲だけでは、農学や鉱物学の猛獣に立ち向かうのは難しいかもしれない。
禅宗と法華の違いはあるが宗教家・文学者という共通項のある専門家による心象スケッチである。ゆっくり味わって読んでいこうと考えている。
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万葉集#9.1696-9.1698

2011年01月19日 |  / 万葉集
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「衣手の名木の川辺を春雨に吾立ち濡ると家思ふらむか(名木河にてよめる歌1/3首 #9.1696)」
「衣手で名木の川辺で春雨にわれ濡れてると家では思うか()」

「家人の使なるらし春雨の避ヨくれど吾を濡らす思へば(名木河にてよめる歌2/3首 #9.1697)」
「嫁さんの使いのようだ春雨を避けれどわれを濡らすを思えば()」

「あぶり干す人もあれやも家人の春雨すらを間使マツカヒにする(名木河にてよめる歌3/3首 #9.1698)」
「炙り干す人もいるけど嫁さんは春雨さえも使者にするかな(私にいけずをして濡れさせる)」
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