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「補修せしセメダインの香匂いくる鞄の中の連歌の書より()」
「シルバーの説明会に参加する気を引き締めて背広を着行く(一と月があっという間に過ぎて外出おっくうになってくる)」
「CAOさんの庭木が気持ちを逸らせる有馬の紅葉もうすぐですと()」
「暦ではもう冬ですと言われるも初冠雪の便りまだなし(大分寒くはなったが)」
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「我が母の袖持ち撫でて我が故カラに泣きし心を忘らえぬかも(10/13 #20.4356 右の一首は、山邊郡の上丁、物部乎刀良ヲトラ)」
「わが母がわたしのために袖をもち泣いた気持ちが忘れられない()」
「葦垣の隈所クマトに立ちて我妹子が袖もしほほに泣きしそ思はゆ(11/13 #20.4357 右の一首は、市原郡の上丁、刑部直千國チクニ)」
「葦垣の隈っこに立ちわが妻が袖を濡らして泣いたらしいよ()」
「大王の命かしこみ出で来れば我ワぬ取り付きて言ひし子なはも(12/13 #20.4358 右の一首は、種淮郡スエノコホリの上丁、物部龍タツ)」
「大王のかしこき命に出で来れば吾にすがって泣いたあの娘は()」
「筑紫方ヘに舳ヘ向かる船のいつしかも仕へまつりて国に舳向ヘムかも(13/13 #20.4359 右の一首は、長柄郡の上丁、若麻續部羊ヒツジ)」
「筑紫向け舵とる船がいつの日か仕えまつりて国に舵とらんかも()」
「上総なる防人部から歌あれど拙きを除けて十三首あり(二月の九日、上総の国の防人部領使、少目スナキフミヒト従七位下茨田マムタ連ムラジ沙彌麿サミマロが進る歌の数十九首。但し拙劣き歌六首は、取載アげず)」