世界遺産、玉陵(たまうどぅん)。
第二尚氏王統の陵墓である玉陵は、
首里城のすぐそばにあるメジャーな史跡&観光スポット。
もちろん、とっくの昔にテンペスト行脚、upしてあるのですが、
写真が暗いので、去年の夏に行った時の写真で再度ご紹介☆
■玉陵■
死者の王宮・玉陵で墓守を務める嗣勇は、
毎日世間から遠ざかっていくのを感じていた。
花の王宮は近いようで遠い。
今頃同僚たちは新しい舞台芸能の話題でもちきりだろう。
組踊の戯曲も書いていた嗣勇は、
創作活動に打ち込みたいが、玉陵には番所がない。
ただ日がな一日、草むしりをして過ごすだけだ。
「なぜぼくが墓守に。こんな役人の墓場に」
ふと黒黴に覆われた霊廟を眺める。
ここは第二尚氏王朝の墓だ。
よく考えると第一尚氏王朝の末裔の自分が
なぜクーデター王朝の尊厳を守っているのか意味不明だった。
「第二尚氏王朝さえなければ、
ぼくは今頃、首里天加那志か、王子様か、
悪くても按司だったのに。
そしたら流行の衣装を清国から取り寄せて
毎日楽しく遊んで暮らせたのに」
「テンペスト(下) 277-」(池上永一著/角川書店)
せっかく玉陵まで来ても、
「ふぅ~ん」で終わったらもったいない!
ワタシ的、玉陵の見所は2つ。
まず1つ目は欄干や岩の上のシーサーやレリーフ。
遠くて見えにくい…という人は、
カメラをズームさせてファインダー越しに見てみるのもいいですよ☆
おもしろいシーサーたちにお目見えできます。
まさに古のゆるキャラです。
(首里城の欄干のシーサーもお見逃しなく)
↓欄干の左の動物は…蝙蝠か…。
なんてたくましい蝙蝠なんだ(笑)
(※蝙蝠は中国では縁起物のモチーフです)
ってツッコミつつ楽しめます(笑)
*追記*
…あっ…?もしかしてコレ、蝙蝠じゃなくて翼の生えた猫(豹)?どっちだ?
もうヒトツの見所は屋根。
瓦ではなくて、板葺きのさまを模したつくりになっています。
古琉球の首里城は、瓦ではなく板葺きの屋根であり、
この玉陵の屋根を見ればその様子を忍ぶことができる、ということです。
(参/「誰も見たことのない琉球」)
玉陵は、第一尚氏王統の陵墓「天山陵」を模しているとも言われているのだとか。
是非、テンペストだけでなく古琉球の世界にも思いを馳せて
楽しんでみてくださいね♪
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小説「百十踏揚」を読みはじめた方や古琉球ビギナーの方へ、
古琉球の人物相関図ありますよ★
人物関係の整理に使えたらどうぞ~♪
(絵はちょっと古いけど~;)