がじゅまるの樹の下で。

*琉球歴女による、琉球の歴史文化を楽しむブログ*

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テンペスト行脚~玉陵2~

2011年10月08日 | ・『テンペスト』行脚

世界遺産、玉陵(たまうどぅん)。

第二尚氏王統の陵墓である玉陵は、
首里城のすぐそばにあるメジャーな史跡&観光スポット。

もちろん、とっくの昔にテンペスト行脚、upしてあるのですが
写真が暗いので、去年の夏に行った時の写真で再度ご紹介☆

 

■玉陵■

死者の王宮・玉陵で墓守を務める嗣勇は、
毎日世間から遠ざかっていくのを感じていた。

花の王宮は近いようで遠い。

今頃同僚たちは新しい舞台芸能の話題でもちきりだろう。

組踊の戯曲も書いていた嗣勇は、
創作活動に打ち込みたいが、玉陵には番所がない。

ただ日がな一日、草むしりをして過ごすだけだ。

「なぜぼくが墓守に。こんな役人の墓場に」

ふと黒黴に覆われた霊廟を眺める。

ここは第二尚氏王朝の墓だ。

よく考えると第一尚氏王朝の末裔の自分が
なぜクーデター王朝の尊厳を守っているのか意味不明だった。

「第二尚氏王朝さえなければ、
ぼくは今頃、首里天加那志か、王子様か、
悪くても按司だったのに。

そしたら流行の衣装を清国から取り寄せて
毎日楽しく遊んで暮らせたのに」

「テンペスト(下) 277-」(池上永一著/角川書店)

せっかく玉陵まで来ても、
「ふぅ~ん」で終わったらもったいない!

ワタシ的、玉陵の見所は2つ。

まず1つ目は欄干や岩の上のシーサーやレリーフ。

遠くて見えにくい…という人は、
カメラをズームさせてファインダー越しに見てみるのもいいですよ☆

おもしろいシーサーたちにお目見えできます。
まさに古のゆるキャラです
(首里城の欄干のシーサーもお見逃しなく)

 

↓欄干の左の動物は…蝙蝠か…。

なんてたくましい蝙蝠なんだ(笑)
(※蝙蝠は中国では縁起物のモチーフです)

ってツッコミつつ楽しめます(笑)

 

*追記*
…あっ…?もしかしてコレ、
蝙蝠じゃなくて翼の生えた猫(豹)?どっちだ?

もうヒトツの見所は屋根。

瓦ではなくて、板葺きのさまを模したつくりになっています。

古琉球の首里城は、瓦ではなく板葺きの屋根であり、
この玉陵の屋根を見ればその様子を忍ぶことができる、ということです。
(参/「誰も見たことのない琉球」)

玉陵は、第一尚氏王統の陵墓「天山陵」を模しているとも言われているのだとか。

是非、テンペストだけでなく古琉球の世界にも思いを馳せて
楽しんでみてくださいね♪

 

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