がじゅまるの樹の下で。

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一揆の原理

2013年01月31日 | ・和心な本、琉球な本

 

 

えらい評判だったので前々から気になっていた一冊。

でも琉球でも美術書でも和文化でも幕末でもない。

中世日本(鎌倉~室町時代)の一揆についての本です。
(あ、でもちょうどそこの頃は古琉球なんですが(^ε^))

 

一揆と言えば…百姓一揆や打ちこわし?

というくらいの知識(というかイメージ)しかないし
中世日本史の知識もほぼ無いので
(一向一揆とか山城国一揆とかも言葉はわかるケド内容は「?」レベル。習ったんだろうけど記憶になし(^ω^;))
ちゃんと読めるかどうか心配だったのですが…

昨日の昼休みから読み始めて、今日の昼休みに読み終わりました!

一揆読み…もとい、一気読みでした!(笑)

 

第Ⅰ部
「一揆とは何か」

第Ⅱ部
「一揆の作法」

第Ⅲ部
「一揆の実像」

と言う構成で、
予備知識ゼロのワタシでも分かりやすく
「へぇ~」「ほほ~」と次々と興味を引いていってくれました。
(そしてやっぱり歴史家さんのものの見方、思考経路って面白い

個人的に印象的だったのは
いろんな一揆の事例を通して中世日本人の人間臭さがいっぱい感じられたこと。

一揆からイメージされる、権力(悪代官)に立ち向かう民衆(正義)という
単純な勧善懲悪的なものではなく
けん制、戦略、取引、なれ合い、デモンストレーション、平等性の演出とか、
一揆の中にそういう生身の人間の様子が感じられたのは興味深かったです。

中世の人間も今の人間も変わらないよな~というか、
ちょっと中世の人間に親近感って感じ?

とりあえず「一揆」のイメージが変わりました。

モノの見方や意識に変化を与えてくれる本って
いい本だよね

 

『一揆の原理』呉座勇一著/洋泉社
(237ページ、1600円+税)

 

 
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