がじゅまるの樹の下で。

*琉球歴女による、琉球の歴史文化を楽しむブログ*

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琉球史の女性たち(恩納ナビ)

2013年02月02日 | ・和心な本、琉球な本

『琉球史の女性たち』
岡田正雄著(新星出版/2004)

 

借りた時は気付かなかったけど、
著者の岡田さんはワタシのベストブック『百十踏揚』の著者、
与並岳生さんと同一人物です。

 

正史にはなかなか残らない女性たちにスポットをあてて
伝承などを中心に人物別に紹介してあります。

あとがきに書いてありましたが
「女性史」ではなく物語を中心にしたものということなので
エピソード豊富でとても読みやすい1冊です

 

ピックアップされている女性は

百十踏揚、吉屋チル、恩納ナビ、鬼虎の娘、
サンアイイソバ、マボナリ、マイツバ・クツバ、マムヤ、
そして「王宮の女たち」として
西威王の母、尚徳王の母、オギヤカ、華后、尚貞王の側室、蔡温の母

…と、先島の女性たちも網羅してます。
(というか、女性についての言い伝えや歌は先島に多いらしい)

 

個人的には恩納ナビが面白かったかな。

こちらは恩納村のマスコッにもなってるト「ナビーちゃん」
(かなり昔からあるよ)

 

 

若くてハツラツとして
かわいらしいイメージがあるナビーですが、

実は……というもの(笑)

尚敬王(あるいは尚穆王)が北山巡行で万座毛を訪れた時に
ナビーが国王を迎えて歌ったとされる歌。

(↑は万座毛の入口に書かれているものです)

この本によると、ナビーが国王を迎える立場にあった
つまり女たちのリーダー格であり
それなりの年齢にあったであろうこと、

そして臼太鼓で王を迎えたというので
ナビーは村の神女(のリーダー)であったのでは

と。

確かに普通の百姓の小娘が国王に謁見し
歌をささげることなど普通ならないだろうしね。

神女で、リーダー格で、それなりのお歳、普段は百姓女、
そしてダイナミックで開放的な歌、

ナビーは意外と肝っ玉母ちゃん的な感じだったのでしょうか!?

ちょっと今までイメージしてなかったナビー像だったので
(他にも「え!そうなの?」エピソード満載(苦笑))
そう考えるとまたちょっとナビーが身近になる


そんな本です

 


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