幻視鏡
吉村達也
~あらすじ~
ホラー大賞を受賞した新人作家の主人公
編集者と不正を働き受賞した
その編集者から離れるために、別の小説を書き上げるのだが
その小説の内容が、現実として起こり始める…
ジャンルとしては「推理ミステリー」なのかな?
ホラーとミステリーの境界線も感じられる作品
小説の中に、完全な短編小説が入っている
なんとも面白い作りだ
二重に楽しみを得たようなお得感もある
長編小説できちんと章で区切られているのも読みやすさを与えてくれる一因だろう
主人公の心理描写が見事である
タネ明かしをしていく中で、当然辻褄合わせ的なものが必要になる
そこで一切陳腐さを表に出していない
継ぎ目継ぎ目が、丁寧に正確に縫い合わされて綻びは一切ない
最後も間接的にタネ明かし的な文章になっているのだが
流し読みで、その時は気がつかなかったが
夜、歯を磨いている時にパッと閃いた
その瞬間の満足感たるや、満ち足りた気分になった
吉村達也に首ったけ
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