「2.5次元の触覚」
懸谷 直弓さんの作品
上野公園に2019年3月まで展示中
パソコンの画面に出てくるカーソル
それを現実に引っ張り出してきた。
なんと4メートル!
近くでみると、粗いドットのガタガタ矢印
しかし、遠くから見るとパソコン画面のようなかたちに切り取ることができる。
「境界線」
ディスプレイの中でマウスの指令に忠実に動くカーソル
現実には出てくるはずのない存在。
それが巨大になり、確かな質感を伴いそこに存在する。
全てをパソコンやスマホに集約していこうとしている世の中において
逆行するような印象がこの作品にはあり
現実的質感をどんどん失っていく世の中に対して
アンチテーゼのようにも感じ取れる。
ディスプレイの中の存在を、敢えてリアルにした理由とは・・・
最初は異質にかんじた作品ではあるが
すぐにその感覚は溶けてなくなっていた。
それもそのはず
パソコンを使っている人には、毎日動かしている存在だ。
馴染みがある、なんてものではなく
手足のように動いてもらっている存在である。
言葉が通じない人同士であったとしても
このカーソルに対しては、共通認識を持つことができるのではないだろうか。
グローバルな存在だともいえる。
多くの人に受け入れられる可能性の高い存在ではないだろうか。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます