ナンキンハゼ[南京櫨](トウダイグサ科)
公園に植えられて大きなナンキンハゼの木。葉が紅葉し始めていて、果実もまだ枝に付いています。
根元にも落ちた果実の姿がありました。
落ちた果実が割れて、中の種子が顔を覗かせていました。真っ白ですよね。
これは脂肪酸に富んだ蝋状物質で覆われているのです。果皮が開裂しても種子は落ちることなく、長く樹上にとどまります。これを鳥たちが食べて蝋状物質を消化し、中の種子を散布するのだそうです。
昔は蝋を採るために各地で栽培されていました。秋に種子を集めて、熱を加えて圧縮し蝋状物をとるのです。これは中国木蝋といって、油煙の少ない蝋燭の原料となります。
また根皮を乾燥したものを「烏桕(うきゅう)」といって、利尿に用います。種子は「烏桕子(うきゅうし)」といい、薬用としますが毒性が強いため内服には用いず、ヒビやアカギレ、湿疹に外用として用います。
今ではもっぱら観賞用として植えられているナンキンハゼですが、有効利用することはもう無いのでしょうかね。
2015年の紅葉
11月上旬 横浜市内にて
公園に植えられて大きなナンキンハゼの木。葉が紅葉し始めていて、果実もまだ枝に付いています。
根元にも落ちた果実の姿がありました。
落ちた果実が割れて、中の種子が顔を覗かせていました。真っ白ですよね。
これは脂肪酸に富んだ蝋状物質で覆われているのです。果皮が開裂しても種子は落ちることなく、長く樹上にとどまります。これを鳥たちが食べて蝋状物質を消化し、中の種子を散布するのだそうです。
昔は蝋を採るために各地で栽培されていました。秋に種子を集めて、熱を加えて圧縮し蝋状物をとるのです。これは中国木蝋といって、油煙の少ない蝋燭の原料となります。
また根皮を乾燥したものを「烏桕(うきゅう)」といって、利尿に用います。種子は「烏桕子(うきゅうし)」といい、薬用としますが毒性が強いため内服には用いず、ヒビやアカギレ、湿疹に外用として用います。
今ではもっぱら観賞用として植えられているナンキンハゼですが、有効利用することはもう無いのでしょうかね。
2015年の紅葉
11月上旬 横浜市内にて