今回は、クサギ(クマツヅラ科)についてのお話を。
少し前から、花が咲いてますし。
葉や茎をちぎるとクサイ匂いがするので、クサギ。
何のひねりもない、その名のとおりですね
クサギは、伐採跡地や崩壊地などができると、すぐに生えてくる先駆性樹種(パイオニア)です。
スギやヒノキの植栽地にも生えており、下刈りをするとクサイ匂いが広がるので、最悪です。(僕は、クサギの匂いが大っ嫌いです)
クサギのある植栽地で行う下刈りほど苦痛なものはありません。
暑いし、臭いし、呼吸もままならない。
こんなクサイ葉なのに、若葉を天ぷらにすると臭みが消えて、食べられるらしい。
さらに、葉には殺菌効果があり、腫れ物に効果があったり、日干しした葉は高血圧やリウマチの薬にもなるらしい。
さっきからクサイを連呼していますが、人によっては、「ピーナッツ」の香りに似ているそうです。
観察会でも、「クサイよ~」と教えれば、「クサっ」といいます。
しかし、その後に「でも、ピーナッツの香りに似てるって言う人もいるよ~」と教えると、手のひらを返したように、「あっ、ピーナッツや。やっぱり、いい匂い。」という人も。
中には、「ポテトチップスのコンソメパンチの匂い!」という人も。
香りって、人によって色々ですね。
以前、初めっから「ピーナッツ」と思っている人が、「鼻に詰めたいくらい大好き!」と言ってました・・・。
ホント、人それぞれですね・・・・・・・・。
クサイ葉とは裏腹に、花はほのかに甘い香りがします。
クロアゲハとかカラスアゲハなどがよく花の蜜に集まっています。
あと、10月くらいになると実が出来ます。
結構、可愛らしいというか、キレイな実です。
カラスやキジバト、ヒヨドリ、ムクドリなどが食べに来ますね。
クサイけど、花や実を食べる生き物が結構いるので、生態系の中では重要な樹木かも・・・
あ~でも、あの匂いは好きになれない・・・。
見つけたら、真っ先に刈り払いたくなる・・・・。