テレビの世界で働いていれば、
たしかに普通の人より芸能人に会う機会は多いし、
自分の好きな芸能人に会えるチェンスも多い。
しかしそれが逆に”本当のファン”には悩ましい事態を生む。
ディレクターのNさんは、少女時代の大ファンである。
CDやDVDも「聴く用・観る用」と「保存用」の2つを必ず買うほどである。
そんなNさんのことをよく知るスタッフが、
「今度、朝の情報番組に少女時代が来るから観に来ませんか」
と声をかけた。
しかし、Nさんはこれを断った。
「関係者だから入れる、そういう一般のファンが入れない場所に入るのは、
一ファンとしてできない」
というのが理由だった。
だが、以前、ある音楽番組に少女時代が出演した時は、
スタッフの誘いで観に行ったことを指摘すると、
「あれは一般の観覧客もいる番組。
そこにお願いして入れてもらったので問題ない」
わかるようなわからないような。
僕には理解に苦しむファン心理である。