若手のディレクターと企画書を作っていて、
お互いいつも悩んでしまうことがある。
最近、番組の企画募集の際によく言われるのは、
「インターネットで調べても出てこない情報」
この言葉が意図するところはよくわかる。
だが、経験の浅い若手Dの企画書に強く求められるのは「具体例」。
「具体例がないと見えないって言われるんですよ」
「本当にそんなネタがたくさんあるのか具体例がないと、
判断できないって言われるんですよ」
その具体例はどこから見つけてくるのか?
まだ番組として成立していないので取材する、というのも難しい。
ということで、
とりあえず企画書上は、
過去にどこかでやった例をズラズラと並べ、
いざ着地したら同じ方向性の新たなネタを探ろうと思うわけだが、
「こういうの見たことあるよねー」
と言われてしまうこともしばしばだという。
理念という頭と企画書という現実の体が、
首のあたりでねじ曲がり骨折しているようだ。
難しい。