企画の理念と現実の複雑骨折

2014年09月26日 09時32分50秒 | 業界のかけら


若手のディレクターと企画書を作っていて、
お互いいつも悩んでしまうことがある。

最近、番組の企画募集の際によく言われるのは、

「インターネットで調べても出てこない情報」


この言葉が意図するところはよくわかる。

だが、経験の浅い若手Dの企画書に強く求められるのは「具体例」。

「具体例がないと見えないって言われるんですよ」

「本当にそんなネタがたくさんあるのか具体例がないと、
判断できないって言われるんですよ」

その具体例はどこから見つけてくるのか?
まだ番組として成立していないので取材する、というのも難しい。

ということで、
とりあえず企画書上は、
過去にどこかでやった例をズラズラと並べ、
いざ着地したら同じ方向性の新たなネタを探ろうと思うわけだが、

「こういうの見たことあるよねー」

と言われてしまうこともしばしばだという。

理念という頭と企画書という現実の体が、
首のあたりでねじ曲がり骨折しているようだ。

難しい。