自分の体を改造する人たちがいる。
一般的なのは、美容整形だ。
美しくなるために改造する。
わかりやすい目的だ。
性転換も、これだけニューハーフが登場するようになった今、昔と比べれば特殊なものではなくなった。
息子が「女になりたいんだ」と言い出したら親は慌てるだろうが、
「そんな親不孝する奴は勘当だ」という事態にまではならないのではないだろうか。
だが、今でもなぜそんな改造をしようと思ったのか理解に苦しむ者たちもいる。
以前、番組で取り上げたアメリカの「トラ男」もその一人だ。
名前のとおり、彼はトラになろうと改造を続けている。
顔面には縞模様の刺青、牙のような義歯、唇の上にシリコンを入れてトラのように膨らませ、太いヒゲを装着するための金属を埋め込んでいる。
彼はなぜ、そんな改造をしようと思ったのか。
尋ねると、こんな答えが返ってきた。
「夢の中でお告げがあったんだ。お前はトラになれってね」
なんだよ、それは。
トラになれと言われたからトラになるのか。
じゃあ、アリクイになれと言われたらアリクニになったのか。
理解に苦しむこの手の改造人間はアメリカに多い。
「ヘビ男」
彼もアメリカにいる改造人間だ。
体毛を剃り、ウロコのような青い刺青を全身にいれている。
舌先は裂かれ、二股になっている。手足があるので、ヘビというより、トカゲだが、それはさておき、なぜ彼はヘビになろうと思ったのか。
夢の中で「ヘビになれ」と言われたのか。
なりたいか、ヘビに?
その一方で、とてもわかりやすい目的でとんでもない人体改造をしている者もいる。
その男の腕には皮膚の真下に電線が埋めこまれている。
小指を曲げると、電流が流れ、電線は電磁石と化す。
なぜそんな仕掛けを体に施したのか。
マジックのためである。
そう、彼はマジシャンなのだ。
アメリカにはマジックのために、体に電線や磁石を埋め込む人がいるという。
手術費用は数百万。
埋め込んでしばらく経つと、皮膚に同化して、目立たなくなるそうだ。
マジックのために体を改造する。
これはわかりやすい。
伝え聞いた話なので、この話、どこまでが真実なのか確証はない。
だが、少なくともトラになりたいと望むよりは共感できる。
※随分前に、あるサイトの連載として書いたものです。
現在、そのサイトはリニュールされており、
かつてあった連載コラムのページがすでになかったので、
一部改稿したうえ、こちらに転載しておきます。