「もうええわ!」考

2018年12月05日 08時58分02秒 | コメディのかけら
『M-1グランプリ』決勝を見て、気になったことがある。
 それは各コンビのネタの終わり方だ。

ジャルジャル「もうええわ!」
和牛 「もうええわ!」
霜降り明星「もうええわ!」

言い方の違いはあるにしろ、
言葉はみな同じ「もうええわ!」

漫才が終わる時の決まり文句「もうええわ!」を
初めて使ったのが誰なのか、
僕は知らない。

漫才は落語と違い、明確なオチがあるわけではないので、
ネタを終わらせる合図として、誰かが言い出したのだろう。

同様の言葉には、

「「あんたとはやってられんわ」
「しっつれいしました」
「いい加減にしろっ」

などがある。

しかし数ある決まり文句の中で、
どうしてみな「もうええわ!」を使うのだろうか。

漫才のスタイル自体は多様化している。
決勝に残った3組もスタイルは異なる。
それなのに終わる時は揃いも揃って「もうええわ!」
(ジャルジャルだけが前段のネタをもってきて、
 もうひと笑い作ってはいたが)

時間が限られている生放送のコンテストなので、
そうなってしまうのかもしれないが、
そこまでとても丁寧に、先鋭的にネタを作っているにも関わらず、
「もうええわ!」で終わられると、
どうしてそこはそんなにぞんざいなのだろう、
と思ってしまうのだ。

そんなところを気にする観客はほとんどいないのかもしれないが…

「もうええわ!」に代わる終わり方を発明してほしいなあ。