番組制作者としては、
視聴率が良いに越したことはない。
それだけ多くの方に観て頂いた証なのだから。
しかし最近、視聴率の混乱が始まった。
これまで視聴率といえば、
「世帯視聴率」と呼ばれるものだった。
これがすべて。
(「ビデオリサーチ」と「ニールセン」という2つの世帯視聴率が
存在した時代もあるけど、もはや知る人も少ないだろうなあ)
だが、「個人視聴率」というものが試験導入され、
それを重要視するテレビ局が現れた。
またある局は、高齢層を省いた「コア」と呼ばれる層の
視聴率を重視するようになった。
今でも世帯視聴率を最重要視する局もある。
「視聴率」ではなく「視聴質」という指標も生まれ、
これからは「視聴質」の時代だ!という声もある。
こうなってくると、
そもそもの視聴率の存在意義という話になる。
視聴率というのは突き詰めれば、
その番組枠をスポンサーに買ってもらうための、
セールスポイントの1つ。
さて、今後スポンサーは、何を判断材料にするのか?
その心配は局の営業は広告代理店にまかせておいて、
現場としては、粛々と自分たちが「良い」思う番組を作るだけである。
(もちろん、局のトップが、「ウチの局は今後○○を重視する!」と
大号令をかければ、現場も従うけど、そこまで踏み切るトップは、
なかなか現れない気もするが…どうだろ?)