『トーキングブルース』15th「言葉」の裏話

2020年04月05日 22時41分38秒 | エンタメのかけら
公式『古舘伊知郎トーキングブルースアーカイブス』にアップしている、
「古舘版・名づけえぬもの」は、
注釈にもあるように、ベケットの「名づけえぬもの」という小説が、
下敷きとなっています。

なぜこの作品を使おうという話になったのかは、覚えていません。
集英社の田中さんの提案だったような気もします。

この手の「完全台本」パートは僕の担当で、
これもまた、僕が書くことになりました。

なんとも難解なというか、
何が書いているのかさっぱりである長編小説を読み、
「言葉」というテーマにあった箇所を選び、
その中の文章をコラージュし、
さらにグルーチョ・マルクス風のオリジナルの台詞を組み込み、
台本を作成しました。

ご覧頂ければわかると思いますが、
この脈絡のない長台詞を、よくぞ古舘さん、覚えたものです。
凄いです。

そして、ここからが裏話。

当時、僕はまだひとり暮らしで、
いくらでも自宅に籠もって台本を書くことができたのですが、
なかなか書き始めることができなくて、
自分を追い込むために、
ホテルに自主カンヅメをすることにしました。

しかし、自主カンヅメできる日程を考えると、
当初言われていた締め切りに間に合いません。
そこで、今回は正直に、自主カンヅメをし、集中して書くので、
締め切りを伸ばしてほしい旨を伝えました。

あくまで自主的なカンヅメなので、
宿泊代は自分で出すつもりだったのですが、
この話を聞いた古舘さんが「宿泊代は出す」と言ってくれました。
あれはとてもありがたかった。
宿泊したのは、確か渋谷の「エクセル東急」です。

そして、この後、『トーキング』作家陣の自主カンヅメブームが起きました。
樋口さんは、僕よりもっといいホテルに自主カンヅメした記憶がありますが、
記憶違いかもしれません。

まあなんというか、大変だったけど、楽しい時間でした。