2020年3月別府

2021年03月16日 08時30分14秒 | 旅のかけら
昨年の3月上旬に別府に行った。
その頃すでに、別府は閑散としていた。
前年秋より韓国からの旅行者が激減している中、
新型コロナの影響で中国からの旅行者もストップしたせいだった。

それでも当時はまだ国内旅行自粛のムードはさほどなく、
観光名所には卒業旅行と思しき若者がたくさんいた。
ただ、大型観光バスの駐車場はどこも空いていたけれど。

当然のことながら夜の街も閑散としていた。
当日予約は難しいと言われている人気店の予約も、
夕方の電話ですんなり取ることができた。
店に向かうタクシーの運転手によると、
ここ数日、地元の人間も飲み歩くのを控えているという。

その数日前、大分市のラウンジで
県内で初めての感染者が出たからだ。

別府は観光地である。
感染者が出たら大変なことになる。
だから市民は自主的に夜の街に出ることを控えたのだ。

大分市と別府市は確かに隣り合った市ではあるが、
そこで感染者が一人出ただけで行動を自粛するというのは、
現在の感覚からすると、いささか過敏な気がするが、
一年前の今頃は、それが観光地の住民にとっては自然な考えだったのだろう。

当時のあの緊張感を今も保つべきだとは思わない。
COVID-19については、いろいろなことがわかってきたからだ。

ただ1年前の空気をふと思い出したので、記録しておきます。