川原のイネ科の話の続き。
メリケンカルカヤはその名のとおり外来植物で、今では日本中あちこちで見るようになった。
頻繁に草刈りされる畑の法面や道端に多く、秋になるときれいな赤い草紅葉になる。
カルカヤと名のつくものにはメガルカヤやオガルカヤがあり、かつてはたくさんあったのだろうけど、今、あまり出会うことはない。メリケンカルカヤのほうがメガルカヤやオガルカヤより細くやさしい感じがする。
メリケンカルカヤは綿毛もきれいで、ふわふわしている。
草の姿自体はそう悪いものではないが、「外来植物が蔓延している」という一点において、困ったもんだという思いを抱く。
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株元の葉は冬にはちりちりした感じで、見るときれいにカールしている。
イネ科の植物で葉がカールしたり裏返ったりするものはよくある。
それは、偶然曲がっちゃったとか裏返っちゃったというのではなく、必ずそうなるというもので、その植物の特徴としてちゃんと図鑑に書いてある。
ウラハグサ(裏葉草)という種は、どの葉もみんな一回裏返った状態ですました顔をしている。よく庭に植えられているし園芸店でも売っている。
メリケンカルカヤは赤い色素が多いのか、紅葉が終わった後の枯葉も赤っぽい。
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河川堤防の、赤っぽい薄茶色なのがメリケンカルカヤ。遠くの焦げ茶色っぽいのはヨモギ(キク科)。
手前の少し明るい色のはチガヤ(だと思う)。
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メリケンカルカヤの足元でしなだれているのはシナダレスズメガヤ。白髪のよう。
同じイネ科の枯葉でもこんなに色が違う。
写真/矢田川(名古屋市内)で
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